「ゲイのタイプが細分化されていることへの考察」



 皆さんは、ご存知だろうか。

 ゲイバーがずらっと載っている小冊子などを見ると、バーの情報のところに店子さんのタイプが載っていることを。

 例えば、ケンコバのようなふっくらして安心感のある熊系(海外では熊系の定義は違うらしい)、筋肉隆々のマッチョ系、ジャニーズのような細くて整った顔の前髪系(ジャニ系とも言う)……。

 などなど、ゲイのタイプは、見事に細分化しているのだ。


 美人上司が主宰している交流会でお手伝いをしに行ったとき、私はかねてより気になっていた質問を、レズビアンとゲイの参加者に聞いた。


「なんでゲイってあんなにタイプの細分化がされてるんですか? レズビアンの人には、ボイ系(ボーイッシュな恰好をしている)とフェム系(女性らしい恰好をしている)しかないじゃないですか」


 他の参加者から、「確かに~」という声が湧く。


「ゲイはね、外見の好みから入るのが多いと思う。ゲイバーもそう。だって、タイプの人がいるバーの方が、行ってて楽しいでしょ?」

「確かに……。ということはつまり、恋愛において、ゲイの人たちって人物面、中身は大切ではないんですか?」

「そんなことはないけど、やっぱり第一は外見のタイプから入るよね。外見がタイプな人たちの中から、性格が合う人を選べばいいのよ」


 びっくりである。

 そう平然と言い放つゲイに、思わず口をあんぐりと開けてしまった。


 ストレート女子の私、付き合う上で一番重視するのは性格が合うのかどうか。外見は、そこまで大切ではなかった。もちろん性格が合って外見もよかったら万々歳ではある。

 もちろん、このゲイの彼が外見で選びがち、というだけかもしれないが、これほどゲイバーの店のタイプが分かれているとなると、なんだか説得力がある気がする。


「あんまり外見で選んだことがないから意外です」

「いや、でも考えてみてよ。ストレートでも、男って外見重視じゃない? かわいい子がモテるし好きでしょ? でも、女の子って必ずしもイケメンばっかり好きになるわけではなくない? 確かにイケメンが好きっていう子もいるだろうけど」

「確かに、みんなどちらかと言うと性格が重視かも……」


 これは、男女差なのか?

 ということに気づいた私。

 そして、そこで生まれた疑問。


「レズビアンの人たちって、外見重視ですか? 中身重視ですか?」

「どちらかというと、やっぱり中身だと思う」

「なるほどー!」


 こうして違うセクシュアリティの人にすぐに質問ができることも、交流会のいいところ。


「……待って、気づいてしまった。男の人に選ばれるには、外見が重要なんですね。つまりはかわいくなくてはモテないと」

「その可能性が高いね」


 ストレート女子諸君、共にがんばりましょう。



 後日、女子の友達に男子は女子よりも外見で選びがちなのかもしれないと、ゲイバーの例を出して話してみたら、「マジ納得」と言っていた。

 こんな新発見があるから、違うセクシュアリティの人と話すのはやめられない。



 最近、レズビアンバーとゲイバーをはしごしたり、定期的に二丁目のボランティアに参加しているのだけれど、あまりに下ネタすぎてここには書けないことばかりで、残念である。

 それでは、またネタができるまで。


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