第26話 12/28
男は市役所に勤めるエリート公務員で名が通っていた。「課長!お疲れ様っす。」単なる頭でっかちというわけでもなく多少は砕けた部分も持ち合わせている彼はその夜、年に数日しか見せない伝説の顔を現すのであった。
DJ country bumpkinとしてクラブに入り御用納め記念のクラブナイトを始めるのであった。
「金融庁の立入検査、隈なく探すぜ社会のcancer。それはまるで身体検査」MCがそんなことをアドリブで言っている横でディスクを回すのがその男の仕事である。金曜日でもないが花金のように人々は盛り上がっている。
「楽しそうで何よりだな。」彼は周りの盛り上がり具合に喜びを感じた。
「さて昨日は映画の日ということで最後にとっても和むような映画を観てお別れとしましょう。それではまた来年!」司会はそういった。
それは一時間程度のショートムービーであった。公務員の働きによって小さな子供が救われるそんなお話であった。最後の台詞がとても印象的である。「俺たちは金の為に働いているんじゃねぇ。みんなの笑顔が見たいから働いているんだ!」と。そのような働きをしたいと彼は感じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます