第25話 12/26

男は優秀なプロ野球選手であった。しかし、ある時に物理的には野球選手として通用するのだが、評判が悪くなりどこのチームからも戦力外だと言われるようになってしまった。

「畜生。俺は一体何をしたってんだ。この野郎。」ここまで高い倍率を勝ち抜いて野球界に生き残ってきた。彼はその事がどうしても許せなかったのだ。トンネルをくぐる際に、彼は思い切り拳をぶつけた。

「誰が俺の評判を下げる!俺はまだ活動できるのに!畜生!」気が昂ぶっている彼は血だらけになってもまだ殴り続けていた。

「そこのお前。どうしたんだ?」ふと通りかかった少し男っぽい女性が話しかけた。

「俺はプロ野球選手でまだ腕も冴えているのに何故か皆俺を悪者扱いする。」

「お前は確か御田村翼とか言ったな。

10代の野球ファンの少女を強姦したっていう報道が流れていたぞ。」

「嘘だ!俺はそんなことはしちゃいねぇ。ただ家出をしていた少女を助けてやっただけだ。家に招いたがそんなことはしちゃいねぇ!」

「なら、その真実を己の拳で証明してみないか?私はボクシングのジムを開いていてね。その一方でその憎しみによるパワーの増大を研究してもいるんだ。クリスマスが終わって丁度チキンの恨みも溜まる時期だ。このスーツを貸してやる。是非ともこれで悪い奴を懲らしめてくれ。」


「有り難く貸してもらう。近年のマスコミのデマ報道は許せねぇからな。」

鶏が象られたその鎧には闘神鶏王-K.O-と名付けられている。彼は、翼を広げて強き悪者を倒しに向かった。

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