第7話 6/7
俺は、むち打ち症の治療を受けている。別に、ドМなんかじゃない。スパルタ調教とかの鞭打ちだと思ったひとは、脳内がなんてお花畑なんだろうか。とはいうものの、少し前までは同じことを言われたとしても、俺だって同じリアクションを取るだろう。俗にいうむち打ち症は、「頸椎捻挫」とか「頭部挫傷」だとかいうらしい。
少し前まで、漁師をしていて船乗りであったから、病院で「頭部挫傷」という言葉を聞いたとき、俺の頭がどこかに乗り上げたのかと思った。どこかって?今はやりの異世界とか。しかし、俺の頭はちゃんと現実世界にある。別に頭脳が異世界に座礁しても、つまりそれは夢の中だってことだから別におかしくはないのだが。
しかし、首の痛みやものすごく疲れを感じるようになった。
「ああ、緑内障の治療中で危険なことはやめてくれと言われたのに、車を運転してしまった。」俺は自分の浅はかさを悔いた。生きているだけで奇跡だった。
「もう、ダメですよ。あなた。毎日朝早くから漁を頑張っていたということで、時間が勿体無いということは分かりますけど。」家内に怒られてしまった。漁師の朝は早く、早朝にに起きていた。漁師を引退したら、生活のリズムは中々変わらず早起きをしてしまう。落ち着きのない性分で、無理して車を運転してしまった。
「今日は母親大会があるので、行って来ますね。あなたはここでゆっくりしていて下さいね。」
「分かったよ。俺もここで頭を冷やすよ。」
暇だから調べてみる。今日は何の日なのか。「計量法が制定された日なのか。俺も現役時代、捕った魚を計量したりしたけどさ、まさか国の法律で決められていたとは知らなかったな。」
さて6/7も頑張って行くか。
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