アルバイター日誌
夏みかん
第1話 婆ちゃんの入院
婆ちゃんに動脈硬化が見つかった。それも際どい所に。
私は色んな状況を見て、変わらなければ、何かしなくては、と思い始めた。
そして一本の電話を掛けた。
家から五分の郵便局前店ローソンである。
面接にこぎつけ、すんなりと受かった。
これは暗黙の了解であろうか。
初めの日、私は気を使いすぎて、今までのブランクもあって、「やっぱり迷惑かけるので仕事辞めます」とまで言い、大丈夫大丈夫、と宥められてようやく一仕事終えた。
二日目から、私の血はたぎり始めた。
コンビニ魂。私は三年間コンビニで勤めたことがある。
ここ丹波福知山では、おもてなしの心を非常に大切にしているので、店の周りの掃除や、汚れの除去、お客様への心遣いなど、非常にやることが沢山あり、まず飽きない。
そしてピーク時、最も血が沸騰する時間帯、私達は見事な連係プレイをする。
ゆるい勤め方も、熱い勤め方も同僚への配慮一つで断りを得て自由にできるが、私は体力温存のためにゆるい勤め方を推奨している。
とりあえず、オーナーがいる時は声出す、みたいな?
他の同僚に言わせれば声出しはただでさえ大変なのに迷惑な話だそうで、私は先輩が声を出した時に長引かせて声出しし、そこはテニス部の補欠として応援に回っていて良かったなあと思っている。
さて、その後私は店長とオーナーに仕事へのラブコールを仕掛け、遂に念願叶って締めの15日から丸々給料が入る形で働けることになった。実習生だったのが本物になるのだ。
18日の今日、通帳を持って行く。
何はともあれ、レジで名札のバーコードスキャンを自分で出来るかと思うと大変楽しみである。
アルバイター日誌 夏みかん @hiropon8n
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