配列02-5 / 偶像セカンド
「舞台はアンダーグラウンドへ! 20XX年アイドル特集記事①」
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アイドル隆盛期。
日本においてアイドル文化は代表的なカルチャーとして生活に溶け込んだ現代。
文明が繁栄と変革を繰り返してきたように、アイドル文化の繁栄に伴い、その在り方も少しずつ変わり始めてきているのを感じる。
「アイドルって、なんですか?」
そう尋ねるのはまだ自分がアイドルだと自覚していない女の子。アイドルとはなんなのか。正直、筆者にもそれは分からない。
今回は、同じように「アイドルとは何か」を模索する女の子との対談インタビューを取り付けることに成功した。
隔週に分けてインタビュー記事を更新する。1記事目は「angel's ladder」在籍の「千代田アオイ」「日比谷アカネ」の両名だ。
────今まではアイドル以外の芸能活動をされていましたか?
千代田アオイ(以下、千代田) 私は特には。元々は楽器をやってたんですけど、結局バンドは解散しちゃって。アカネを見ていたら、アイドルとしてやっていくのも面白そうだと思い、活動を始めました。
日比谷アカネ(以下、日比谷) 私もしてないです。元々スカウトされたことがきっかけでアイドルをやり始めていて、でも私、一人が苦手なので。笑
友達の青さ……アオイに声をかけて、一緒に活動し始めることになりました。
────楽器は何をやっていたんですか?
千代田 ベースです。趣味でギターも触っていましたが、ライブで弾いていたのはベースでした。
日比谷 実は私もギターやってたことあるんです。趣味で終わっちゃいましたけど。
千代田 えっそうなの?
日比谷 一緒に何かやりたい! って、ずっと思ってたからね。
────アイドル活動をやり始めてみて、新しく見えてきたものやこれまでと変わった点はありますか?
日比谷 たくさんあります! アオイ、普段はすごくクールなのにステージに立つ時は可愛くて。新しい一面を見れましたっ。
千代田 ちょっと、恥ずかしいこと言わないで。
日比谷 えー、だって事実だもん。インタビューでウソは言えないよ。
────仲が良さそうですね。
千代田 アイドル活動とプライベートは分けて考えるようにしたいんですけど、アカネがこうなのでどうしても……笑
日比谷 どっちも大切にしたいもん。
千代田 まあ、そうだけど。
────在籍している事務所「angel's ladder」について簡単に教えてください。
千代田 元々はアカネにスカウトした社長が立ち上げた事務所なんです。社長と事務の人、それから私たちと計4人の事務所なので、他と比べるとすこく小規模だと思います。
社長がアカネを見て、アイドルとしてやっていける素養がある! って思い立ってからオフィスを確保したりと突発的なところもあって心配ではあるんですが、その勢いに乗せられてやってこれてるな、とも思います。
日比谷 よく分からないことは大人の人たちにお願いしています。
────実は前回のライブを見させてもらってました。お客さんのことを「カミサマ」と呼んでいましたが、どういった背景なんでしょうか?
千代田 事務所名が「天使のはしご」という意味で、私たちは天使として、神さまたちとの交流を行うんです。
日比谷 お客さまは神さまとはよく言われますけど、ファンがいてくれることで私たちも頑張れるので、本当に神さまのような存在ですね。
────確かに天使のように光り輝いていました。羽を模した衣装もそこからなんですね。
日比谷 そうです! 伝わったら嬉しいなと思ってたので、安心しました。
千代田 アカネはライブしてる最中はよく飛び跳ねるから、羽が動きに映えるよね。
日比谷 もう、ステージに立つときは動かずにはいられなくなるね。楽しませるのもそうだけど、めいっぱい楽しもう! って気持ちが先行しちゃって。
千代田 楽しむのも結構だけど、たまにステップ間違ってるよ?
日比谷 え゛、そうだっけ。まったく覚えてない。っていうかインタビューの時にわざわざ言わなくていいからーーっ!
千代田 たまたま、たまたまだから(笑)。ごめんね。
────(笑)。おふたりは、アイドル活動にあたってこれからの目標はありますか?
日比谷 もちろんあります。
千代田 先に聞いてもいい?
日比谷 あるけど、アオイの前じゃ言えないんだよね。
千代田 え、なんで(笑)。恥ずかしがらなくていいって。
日比谷 あー、でも、強いて言うなら……私、ずっとアイドルやるのが目標。「アイドルをやる」って抽象的すぎてよくわかんないけど、つまり誰かの笑顔のきっかけになれたらいいなーって。私にとってアイドルはそういう存在。だから、私もそうなりたい。今もそうなれてたらいいなあ。…………あ!!
千代田 どっどうしたの?
日比谷 ごめんなさいっ、この後アルバイトがあってっ。移動する時間考えたらそろそろ行かなきゃ……
千代田 えー!?
日比谷 ってわけで、あとはアオイ、お願いね!(荷物をまとめて立ち去る)
千代田 …………本当に行っちゃったよ。
────行っちゃいましたね。
千代田 なんか……ごめんなさい。破天荒なんです。
────いえいえ(笑)。仲が良さそうな面が見れて、話を聞くのが楽しかったです。では、最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。
千代田 はい。改めまして、千代田アオイです。先ほど帰ってしまいましたが、日比谷アカネと一緒に「angel's ladder」でアイドル活動をしています。私がアイドルになるなんて思ってもいませんでしたが、やってみるとパフォーマンスすることの楽しさや、カミサマの皆さんが笑顔でステージを見てくれることなど、楽しいことがたくさんあることに気づきました。そうした楽しいことをこれからも見てくださる皆さんと共有していけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします!
────ありがとうございました!
Interview & Text By 江ノ島えすか
HairMake & DressUp By 桶川アゲオ
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