臆病な小動物みたいな猪飼先輩と、「僕」は打ち解けてみたい。でも、本気で嫌われているんだろうかと本気で悩み始めたころ、ちょっとした一言がきっかけに、猪飼先輩の素顔が見えた。「恋の話」ではあるけれど、けっこう「美味しい話」だ。リズムのよい文章に誘われ、くすっと笑えてしまう。おいしいものを「おいしい!」と全力で言える人は可愛い。