第8話 ヤンキー奴隷、互いに実力を示す。
「マーダーグリズリーだ……」
今回の依頼は未確認危険種の調査と討伐だった。
恐らく、この巨大熊が今回の騒ぎの当事者だろう。
「マーダーグリズリーってAランクの
「お、お俺らじゃコイツの相手は無理だろッ」
シャルジュとジョゼは突然現れた危険種にビビり、震えていた。
「あ? 何や、ただの熊やんけ。脅かすなや」
「まじウケるー、ジョーさんとシャルたんビビり過ぎー」
一方、私と
「ほな、お前が相手しいや」
「カオちー、マジ
そして、スーッと息を整えた彼女の周りに光の粉が舞い始める。
『
彼女が訳の分からない言葉を口にした瞬間、
しかし、どこを攻撃する訳でもなく巨大熊は空中を引っ掻き回す。
『カム着火インフェルノーォォォオオウ』
再び彼女が訳の分からない言葉を唱えると巨大熊は炎に包まれ、跡形も無く消え去った。
そして巨大熊がいた辺りには大きな魔石が一つ転がっていた。
…………。
「アイラ……凄過ぎでしょ」
「つか、あんなの秒で終わるっしょ」
シャルジュが驚きに声を漏らすと、
「さて、お客さんはまだおるらしいで」
動揺を隠せない、シャルジュとジョゼに私は残酷な現実を突き付けた。
『『グルルルゥゥゥウッ』』
どうやら
「ヤバイ、パナい! あぃら魔力切れなんですけどー」
「しゃーないな今度は
「「ぇえッ!?」」
「ほな行くでぇ、気張って行きやー」
私は
「おりゃーーッ!」
私は熊の
「おりゃおりゃおりゃおりゃーーッ!」
『グアアァッ!』
熊もすかさず腕を振り下ろし私に攻撃を仕掛ける。
勿論、すぐさま後ろに回避した私に攻撃が当たることなく熊の爪は空を切った。
着地後、私はすぐさまジャンプし熊の脳天に
そして体勢を崩し凄い勢いで倒れ込んだ熊に、私は大剣でトドめの一撃を入れる。
『グオォォ』
すると、熊は悲鳴の様な雄叫びを上げて絶命した。
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【スキル解説】
【
アイラ=イケブチのユニークスキル。
異界の言葉に魔力を込めて詠唱する事により、魔法を発動する事が出来る。
詠唱時間が短い分、魔力消費が通常の魔法を使用するよりも遥かに大きい。
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