第5話 ヤンキー奴隷、小馬鹿にされる。
自らを『アイラ』と呼ぶ女は、ゆっくりとした動きで顔を隠していたローブを取った。
「てゆーか、あぃらー、超忙しいから秒でお願いしまーす」
ローブの下から顔を出したのは、明るいベージュ色のパーマが掛かったセミロングの髪に、バッチリ
そして、彼女は気怠そうに髪の毛を弄りながら私たちに向かってそう述べた。
「うげッ、ギャルやし」
「はぁ? コイツ何なの? まじウザいんですけどぉー」
私たちは顔を合わせた瞬間、お互いに嫌悪感を抱いた。
「こちらはBランク冒険者のアイラ殿じゃ」
彼女は隣国のムラン帝国から来た
丁度、私たちと入れ違いにこの街にやって来たらしく、未だにどこのパーティにも属していないそうだ。
「へぇー、それでー」
「彼らは魔法職の冒険者を探しているらしいのじゃ」
「だからー?」
「いや、じゃからの、彼らのパーティに入って見るのはどうかと申しておるのじゃが……」
しかし、話が通じていないのか彼女と
なんで今、爪塗ってるねん。
生返事を繰り返す
「てゆーかさー。あぃらー、超強いじゃん? でー、この人たちって超弱そうじゃん」
「あ?」
「えーーだって、そうじゃん。おじさんとガキとヤンキーのパーティって。ってゆーか、今時ヤンキーって」
「
「まーまー、カオル落ち着いて」
「おこなの? まじウケるんです……」
私の事を小馬鹿にする
それから彼女は私の顔をまじまじと見つめ、再び口を開いた。
「ウケるー」
マジで、なんやねんコイツ!
イラついた私は、彼女の素性を調べる為に鑑定のスキルを使用した。
【名 前】 アイラ=イケブチ
【年 齢】 16
【職 業】 異世界から来たギャル Bランク冒険者
【状 態】 通常
【レベル】 35
【体 力】 238
【魔 力】 745
【攻撃力】 204
【防御力】 196
【俊敏性】 133
【スキル】
化粧 Lv.4 交渉術 Lv.2 料理 Lv.6
アイテムボックス 異世界会話 Lv.3 鑑定 Lv.3
【ユニークスキル】
【装備】
魔導士のローブ
こ、
「てゆーか、あぃらはー、サンディスさんと一緒にいるんで。そーゆーの無理なんで♪」
突然、話を終らせた
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【ジョゼの独り言】
ジョゼ 22歳 冒険者 男
「俺、おじさん、なの……か……」
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