第9話 奴隷少女、冒険者になる!



「それではこちらの登録用紙に記入をお願いします。わからない所は空欄で構いません」



 冒険者登録に来たと伝えると、受付のお姉さんは先程と打って変わって、スムーズに対応してくれた。



 あれ? そういえば異世界ここの文字が読めるし書けるようになってるやん。



 私は登録用紙に書き込んでいる際に、その事に気がついた。


 まあ、慣れだろうとあまり気にせず記入を終えた。



「それでは登録料、一人銀貨5枚になります」



 私は二人分の登録料金貨1枚をお姉さんに渡した。



「それではこちらのカードに血を一滴垂らして下さい」



 お姉さんは私達それぞれに銅褐色のカードと針を配った。


 私は言われるまま、自分の指を刺して血をカードに垂らした。


 しかし、シャルジュは怖がって未だに血を垂らしていない。



「シャルジュ、目を瞑っとけ」



 私は目を瞑ったシャルジュの指に針を刺し、シャルジュのカードに血を垂らした。


 刺した瞬間ピクリと驚いていたが、それ程痛くなかったのだろう、シャルジュは案外ケロっとしていた。



「これで登録は完了しました。ランクはGランクからのスタートです。質問等があればいつでも受付にいらして下さい」


「え? もう終わりなん?」



 案外簡単な手続きで登録が終わってしまったので、少し拍子抜けしてしまった。


 そして、登録が終わると、アイヴォンのんべぇが側にやって来て声を掛けてきた。



「これで、カオル殿は晴れて冒険者ギルドの一員ですなー。早速ですが、カオル殿にお願いしたい依頼が……」




 ***




「ねぇ、カオル? 本当にギルドマスターの話を断っても良かったの?」


「ええねん、ええねん。ギルドここには暇してる冒険者ヤツらがよーけおるんやからそいつらに任せたらええねん」



 実は、アイヴォンのんべぇは私をCランクを上げる代わりに、高難易度の依頼を受けて欲しいと頼まれたのだ。


 勿論、シャルジュも一緒にCランクを上げてくれるとも言ってくれた。


 しかし、私はそれを断って一番下のGランクから地道にランクを上げることを選んだ。



オトコになりたいんやろ?」


「うん……」


「じゃあ、『小さな事からコツコツと……』やでッ!」



 私は掲示板に貼ってあった、Gランクの依頼票を剥ぎ取ってシャルジュに見せた。



 【採取】特産キノコ ×5


  報酬:銀貨1枚 GP:1Pt


  推奨ランク:Gランク



 それは、高難易度の依頼が溢れる掲示板からやっとの思いで掘り出したGランクの依頼票だった。



 __________________________________


【ステータス紹介】


 【名 前】 シャルジュ=アステーナ

 【年 齢】 10

 【職 業】 王子 聖職者 Gランク冒険者 神官プリースト

 【レベル】 3

 【体 力】 50

 【魔 力】 200

 【攻撃力】 37

 【防御力】 32

 【俊敏性】 23


 【スキル】

 神聖魔法 Lv.1 回復魔法 Lv.1 契約奴隷:カオル=アサヒナ




 【名 前】 カオル=アサヒナ

 【年 齢】 18

 【職 業】 異世界から来たチンピラ 奴隷 Gランク冒険者 戦闘狂バトルマスター

 【レベル】 21

 【体 力】 349

 【魔 力】 278 

 【攻撃力】 280 

 【防御力】 200

 【俊敏性】 249


 【スキル】

 空手 Lv.Max 集団統制 Lv.4 料理 Lv.1

 アイテムボックス 異世界会話 Lv.2 鑑定 Lv.2

 剣術 Lv.7 双剣術 Lv.3 投擲術 Lv.3

 底力 Lv.2 狂人化 Lv.2 怒り Lv.2

 窃盗術 Lv.2 砲術 Lv.1 弓術 Lv.1

 打撃術 Lv.1 盾術 Lv.2 回避術 Lv.1

 瞑想 Lv.1 挑発 Lv.2 必中 Lv.1

 道具再利用アイテムリユース Lv.1 装備交換バトルチェンジ Lv.1

 受け流す Lv.3 千里眼 Lv.1


 【ユニークスキル】

 天才肌じゃじゃ馬 非魔法適正ちからづく


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