初任務は相棒と?

今日は特別な日。そうなのです。祐輝君の初任務の日なのです。けれども私はその前にやらなければ行けない事がありまして....

 

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時を遡ること2時間前....

 

「いやぁー昨日は修のおバカさんに会ってしまったからここは一つ嫌がらせでもしないといけないねぇ....」

昨日私は私の前職での相棒であった山中修に会ったがどうにもこうにも私の気分を害してくれたので嫌がらせをしようと思いある思い出の場所に来たのだ。

 

「然しながらいつ見ても馬鹿でかいね。家なんて寝られれば何処でもいいじゃないか....」

さて、私は元相棒さんのお家に来た訳ですが今日は大事な大事な新人くんの初任務があるので軽めの悪戯でよしておこう....軽めのね....

 

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ピンポーン!ピンポーン!ピンポンピンポンピンポーン!


家のチャイムがけたたましくなった

昨日は遅くに帰ってきてやっと寝たのに....それに俺の家に訪ねてくる奴なんて一人に決まっている....

 

「あぁ!うるせぇ!!!チャイム壊れるだろうが!!!」

 

「あるぇー?どうしたのその隈?とりあえずおはよう!朝だよ!」

 

「ふざけんな!俺は仕事で疲れてるんだよ!寝させろよ!」

 

「嫌だよ。昨日私の気分を悪くした報いだ!今日は私の任務に付き合ってもらうよ」

 

「ふざけんな!なんでお前のとこの任務を俺がやらなきゃならねぇんだ!」

 

「別に良いよ断っても....まぁどうせ最後には手伝ってもらうから。じゃ、それだけだから....じゃあねぇーおやすみー」

 

修は思った....こいつ何しに来たんだ?だが、この予言は2時間後に当たることになる....

 

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2時間後

 

「さて、祐輝君今日は君のはじめの任務だ。分からないことがあれば私に聞けばいいよ。じゃぁ、行こうか」

 

そう。本当は梢さんが同行するはずだったのだが珍しく風邪をひいたらしいので私が一緒に行くことになった。まぁ、昨日早退していたので想定済みだったのだが....

 

「と、ところで葉月さんって何歳何ですか?」


「んー。普通に答えても面白くないからクイズにしようか。ヒントは君よりは年下だ」

 

「えっ?僕より年下だったんですか?てっきり年上かと....んー。15歳ですか?」

 

「外れ!実はねーまだ14何だよ。」

 

「へ?僕より3つも下だったんですか?大人びているからもっと年上だと思っていました。」

 

「それとねー、実は私は君と同じで親の顔を知らないのだよ。実の親に売られてしまってね....まぁ、その後色んな人に買われてその後はちょっとした職場で働いて今に至るというわけ」

 

「そんな過去があったんですね....僕だったら死んでます....ところでそのちょっとした職場って何処だったんですか?」

 

「それはまぁいずれ分かるよ。さて、依頼人との約束の場所に着いたよ」

 

そこは廃墟だった

 

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「あの、ボス。失礼ですが今なんて?」

 

「久々に葉月ちゃんに会いたいから連れてこいといったのだよ。聞こえなかったかな?」

 

「いえ、何かの聞き間違いかと思いまして....失礼しました。ですが何でまた急に?」


「いや、葉月ちゃん幹部に戻って欲しくてね....だからちょっとだけ拉致ってきてくれない?」

 

「ボス....お言葉ですがそれでは只の変態です....まぁ、ですが命令とあらば行きましょう」

 

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葉月は気付いていた....聞き取り調査を廃墟で行わなければ行けない理由を....だが、行かなければいけない理由があった.... 

 

「本当にこの場所であってるんですか?」

 

「うーん。合ってると思うよ。けど間違ってるところもある....」

 

「何ですか?」

 

「廃墟に来て確信したのだけどこれ嵌められたね....聞き取り調査の依頼なんかじゃぁないよ....恨みを持った誰かの罠だ....そしてさっき見つけたのだけどここには恐らく沢山の時限式爆弾がある」

 

「えっ!じゃぁ、どうすれば....」

 

「落ち着きなよ祐輝君。私はこう見えても頭だけなら自信はある。実は最初からこうなる事は分かっていた。だからちょっとした助っ人を呼んでおいた。もうすぐ来るはずだよ」

 

バァンと大きな音がして入口の扉が開いた

 

「おい。葉月!お前は俺に着いてきてもらうぞ!」

 

「えー。やだよ面倒臭いもの。所で修。君ご愁傷様だねぇ。」

 

「何がだよ。確かに2度もお前に会うことになるのは最悪の日だが?どうせお前のことだ。そんな事じゃねぇんだろ」

 

「そうだよ。違うよ。実はねここには沢山の爆弾があるのだよねぇ。だから解除するの手伝ってくれない?」

 

「解除?そんなの間に合うわけねぇだろ。どうせ俺が来なかったらそこの奴適当に逃がして自分は死のうとか考えてたんだろ。時間だってギリギリな筈だ」

 

「ご名答。いやぁ流石長年相棒やってただけあるねぇ。だから君の能力で思い切り1個ずつ破壊しちゃってくれない?安心してよ見たところ内部から破壊すれば爆発しないようになってるから」

 

「あー。本っ当拒否権ねぇよな....さっさと爆弾持ってこい。」

 

「あの....実はもう全部集めました....」

 

「あ、祐輝君ご苦労様ありがとう。

 じゃぁ、修よろしくね」

 

「はいはい。あー。本当にお前の予言は当たるよなぁ....『グレートクラッシャー』」

 

「ふふっ。いつも思うのだけどどうして君の能力名はそんなにダサいの」

 

「知らねぇよ!!!お前だけ吹っ飛ばされて死ね!!!」

 

「それは死ねるから嬉しい。」

 

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「ふぅー。無事任務完了!さて、祐輝帰ろう。私もう眠いや」

 

「あの、さっきの人って誰だったんですか?」


「あぁ、あれはね。前の仕事で相棒だった人だよ....ああ見えても私に甘くてね....仲は良くはなかったけど悪くもなかったって人だよ」


祐輝は葉月がここではない何処かを見つめ何か思い出に浸っているような気がした

  

「葉月さんは修さんのこと好きだったんですか?」

 

葉月は吹き出してしまった

 

「祐輝君は何なの....まぁ、好きか嫌いかと言われたら嫌いだね。あんな木偶の坊。なんの役にもたちゃしない。私がせっかく立てた作戦秒で崩すし....」

 

そう言いつつも修の事を話す葉月を祐輝はいつもよりいきいきしていると感じた。

 

「さぁ、こんな所にいないで早く帰ろう!帰ったらパパッと報告書の作り方教えてあげる。私睡眠ちゃんととらないと宵さんに怒られてしまう。はぁー本っ当に疲れたー」

 

明日は大変な1日になるしね....何処かで誰かが呟いた気がした

 

 

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