七通目

拝啓、


 私はあなたの味方です。敵ではありませんよ。ご安心下さい。ですから探偵と弁護士は連れ込まなくてもいいのですよ。私はあなたを心よりお慕いし、いつも見守っております。美しく優雅なあなたをお守りできるのは私しかおらず、私の務めにございます。


 お庭の花壇ではアジサイが顔を出しましたね。青や紫やピンクのアジサイは雨水を滴らせ、あなたの脇役を果たすべくあなたの魅力を押し上げます。花は儚い。しかし花壇は季節の花が植えられていて、いつでもあなたを華やげます。その短い生涯をあなたのためだけに尽くすのです。


 私も同じです。あなたのためにおります。探偵や弁護士や、ましてや他の輩などよりも頼りになります。ずっと近くにいるのです。あなたの一番近くにいるのです。どうぞご安心下さい。私がついております。


敬具

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