吹雪
そこは真っ白で、風雪以外何も無かった。風の唸り声だけしか聞こえなかった。
ぼくは母の手料理を思い出した。ふにゃふにゃのきんぴらごぼう。焼きすぎて固くなった鮭。温かい味噌汁。
半ば朦朧としながら雪を口に入れる。
「ウッ!」
貫くような激痛が頭蓋骨に響く。脳が許容しうる冷たさを超えたのだ。
ぼくはそのまま突っ伏した。起き上がることはかなわなかった。
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