オルクス×ソラリス×エグザイル「蘇生型ディフェンダー」

●トライブリード支援防御型

▼コンセプト

 忘れられがちだが、DX3rdには一応戦闘不能回復エフェクト群というものがある。文字通り戦闘不能を回復してくれるエフェクトである。普通のTRPGならそれなりに覚えてもらえるかもしれないが、諸氏等も先刻承知の通り、DX3rdは恐ろしく火力がインフレする上に全PCが「リザレクト」とロイスという蘇生手段を所持している関係で、ヒーラーの地位は基本的に地の底にある。

 普通の回復エフェクトはガード屋がいればまだ出番があるのだが、戦闘不能回復エフェクト、それもメジャーアクションを消費するエフェクトとなると使用できる機会はかなり限られる。死んでも折角「リザレクト」やロイスで即座に起き上がれるというのに待って貰わなければならないし、蘇生が遅れれば最悪とどめを刺されてキャラロストと言う事もありえる。普通に使うにはどうしてもリスキーなエフェクト群である。

 今回はそんなリスクの塊であるメジャーの戦闘不能回復エフェクトを何とか生かそうと考え、一応組んでみたのがこちらの蘇生型ディフェンダーである。



▼環境

 レギュレーションは初期作成・フルスクラッチを想定。

 使用するルールブックは「バッドシティ」までに発売されたサプリ全部である。

 完全にダブルクロス中毒者ジャーム向け環境である。

 


▼シンドローム

「オルクス×ソラリス×エグザイル」

 今回は戦闘不能回復エフェクトを生かすという事で、まずは軒並み射程が至近である戦闘不能回復エフェクトの射程延長が可能なソラリス、続けて数々のユーティリティエフェクトと低コストの戦闘不能回復エフェクトである「世界樹の葉」を持つオルクス、最後に仲間も死体も守れるカバーリングスペシャリストのエグザイルを選択した。なお、オプショナルは「どのシンドロームの80%エフェクトが欲しいか」で選択して構わない為、オプショナルに突っ込むシンドロームは別段どれでもいい。なお、トライブリードにした理由はリミットエフェクトを生かしたいからである。



▼能力値・推奨ワークス ・技能

能力値:「肉体1・感覚1・精神2・社会5」 経験点追加なし

ワークス:「レネゲイドビーイングA」 ルルブ2記載

技能:「初期取得技能+意志Lv2+情報Lv1」 5点経験点追加

衝動:自由


 今回は肉体0の穴を埋めつつ、暴走耐性エフェクトである「ヒューマンズネイバー」を獲得できる「レネゲイドビーイングA」を選択した。カバーリングを使用する以上、タダで取れる暴走対策は非常に嬉しい。

 技能はさらに暴走耐性を高める為に意志技能Lvを2上げ、余った1点は適当に情報技能に放り込んだ。なお、フルサプリなら暴走対策はティンダロス専用エンブレムの「鋼の意志」が頗る優秀であるため、UGNと与しにくいワークスや設定でも構わないならそちらでも構わない。



▼エフェクト

「ヒューマンズネイバー」 Lv1

 レネゲイドビーイング自動取得エフェクトその1。

 タダで取れる優秀な暴走耐性エフェクト。非常にありがたい。


「オリジン:レジェンド」 Lv1

 レネゲイドビーイング自動取得エフェクトその2。

 今回は「さらなる力」の採用も視野に入る為、こちらを選択。

 「多重生成」を噛ませることが出来る裁定の卓であるなら是非とも採用したい。

 無論、GMによっては却下される場合もあるため、ちゃんと確認を取ろう。


「世界樹の葉」 Lv2

 今回お題の戦闘不能回復エフェクト。オルクスの物を今回は採用。

 別にソラリスの「ヨモツヘグリ」でもいいというか、「多重生成」と噛ませるならあちらの方が楽なのだが、「ヨモツヘグリ」は蘇生対象の侵蝕率を2d10も上げてしまうため、今回は侵蝕率上昇が5で固定の此方を採用した。


「中和剤」 Lv1

 ソラリスのバッドステータス回復エフェクト。

 今回は「世界樹の葉」と「多重生成」をくっつける為の接着剤である。

 別にソラリスのRCエフェクトなら何でもいいため、好みで差し替えていい。


「タブレット」 Lv2

 ソラリスの優秀な射程延長エフェクト。

 これを利用して「中和剤」越しに「世界樹の葉」の射程を視界に変更し。


「多重生成」 Lv2 リミット

 上述のリミットエフェクトであるこちらを利用して対象を拡大する。

 これで三人同時蘇生が可能になる。100%になれば四人である。

 だが、それは最大四人も戦闘不能のままその辺に転がしておくことでもあるため。


「崩れずの群れ」 Lv1

 こちらのカバーリングエフェクトで守る。

 

「命のカーテン」 Lv2

 少しくらい離れていてもこれで射程延長して庇い切り。


「守護者の巨壁」 Lv1 リミット

 シーン全体攻撃や範囲攻撃には此方で対応する。

 自分一人の被害で複数人が守れるなら安いものである。



▼アイテム

 まずは暴走対策に「思い出の一品」を常備化し、あとは財産点として持ち込んでセッション中購入での「クリスタルシールド」購入を狙う。他は基本的に好きにしていい。「さらなる力」を採用しているなら「アルティメイド服」を狙うのもいいだろう。


 

▼Dロイス

 基本的に好きにしていい。

 筆者のおすすめは「業師」である。ソラリスの「奇跡の雫」やオルクスの「隠された世界」のどちらかを好みでとる。



▼運用

 まずは待機を選択し、行動順を一番最後にまわす。あとは味方がくたばるまで待ち、自分の手番が来たらくたばったままの仲間達を「多重生成」+「タブレット」+「中和剤」+「世界樹の葉」でまとめて蘇生する。くたばった半死人にとどめが刺された場合は本当の死人になってしまうため、そうなる前にカバーリングで守ってあげよう。

 


▼カスタム

 まず「中和剤」は「多重生成」用の接着剤として今回利用しているだけなので、ソラリスのRC技能エフェクトであるなら他のものに差し替えても構わない。支援エフェクトや回復エフェクトは他にも一杯ある。また、三倍振り前提の地獄環境であるなら侵蝕率2d10上昇もある程度は目を瞑れるため、「ヨモツヘグリ」を採用して「世界樹の葉」を抜いても構わない。その場合は適当に他のユーティリティエフェクトを採用してもいいだろう。「妖精の手」などは大体どんな場面でも役に立つ。

 また、「さらなる力」に「多重生成」を噛ませても良いという裁定の卓の場合は是非とも採用したいため、その場合も「ヨモツヘグリ」の採用は視野にはいる。その場合は「ヨモツヘグリ」のLvを1にして、「世界樹の葉」を降ろした分の経験点でRC技能Lvや「オリジン:レジェンド」のLvをあげてなんとかRC達成値を稼げば、初期作成でも現実的に運用が可能である。この場合は購入で「アルティメイド服」を何としても調達しておこう。



▼成長

 カスタムでも述べたように、「さらなる力」と「多重生成」の同時使用が可能な卓であるなら、「さらなる力」の取得を優先したい。この場合は無論、並行してRC技能Lvをあげていく。

 他は適当にユーティリティを充実させていく。目下狙いは「妖精の手」と他人にもカバーリングさせることが可能になる「領域の盾」である。射程延長エフェクトの「領域の守護者」も併せて取得したい。素直に火力支援エフェクトの「活性の霧」や「力の霊水」を取るのもいいだろう。また、味方にブラム=ストーカーなどのHP1点で蘇生されても迷惑なだけの仲間がいる場合は、「癒しの水」などのHP回復エフェクトも逐次取得していきたい。

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