●クロスブリード白兵攻撃型

▼コンセプト

　数は少ないが、ソラリスには実はいくつか白兵エフェクトがある事は周知の事実かと思われる。だからってまともに白兵屋なんて組めるのか……？　と言われたら、まぁ難しい。

　装甲無視も持たず、火力もソラリスだけでは稼ぎ切れない。

　ピュアにして「女王の降臨」などで無理矢理稼ぐと言う手もないではないが、現実的とは言い難い。

　じゃあ、ソラリスで白兵屋なんか無理じゃねーか！！

　無理に決まってんだろボケ！！！

　というわけで、ソラリスだけでは難しいので、白兵スペシャリストであるキュマイラさんの力をお借りして何とかしたのが、この白兵型サポートアタッカーである。

▼環境

　レギュレーションは初期作成・フルスクラッチを想定。

　使用するルールブックは「基本1」「基本2」「上級ルールブック」「エフェクトアーカイブ」とする。

　また、「エフェクトアーカイブ」を採用する以上、エフェクトは全て「エフェクトアーカイブ」による改訂後の記述に準拠するものとする。

▼シンドローム

「キュマイラ×ソラリス」

　キュマイラはシンドローム単体でも十分な白兵火力を出すことが可能であり、キュマイラのエフェクトだけで十分攻撃力は確保できる。そこにソラリスの補助エフェクトを組み合わせ、火力を出しながら味方のサポートもできるビルドを今回は目指していく。というか、単体火力を出したいだけならこの組み合わせにする必要は何一つない。そのため、必然的に目指す形はバフ型のサポートアタッカーとなる。とはいえ、キュマイラのお陰でメイン火力になれるだけの火力も確保してはいる。

▼能力値・推奨ワークス・技能

能力値：「肉体3・感覚1・精神1・社会4」　経験点追加なし

ワークス：「暗殺者」　ルルブ1記載

技能：「初期取得技能のみ」　経験点追加なし

　今回、ワークスは感覚能力値0の穴をボーナスで埋められ、尚且つ白兵技能を所持している「暗殺者」を選択した。他にも「防衛隊員」などもあるが、まぁ、感覚の穴が埋められるワークスなら基本的にはなんでもいい。

▼エフェクト　

「扇動の香り」　Lv4

　セットアップで指定した対象を殴る時だけダイスがLv個増える変わり種のエフェクト。

　最大の特徴はこれは自分だけでなく味方も影響を受けると言う事である。

　これで自分の命中ダイスを稼ぎつつ味方にも間接的な命中バフをかける。

　本来はLv5で取りたいが、今回は経験点が足りない。

「ターゲットロック」　Lv3

　セットアップで指定した対象を単体で殴る時だけ攻撃力が増えるエフェクト。

　こちらの恩恵に与れるのは自分だけであるが、係数が優秀である。

　何より、後述のリミットエフェクトが強い。

「攻性変色」　Lv3　リミット

　前述の「ターゲットロック」のリミットエフェクト。

　なんと驚異の係数5。これと「ターゲットロック」だけで十分火力を出せる。

　代償として暴走してしまうが、些細な問題である。どうせリアクションなどしない。

　これらと「扇動の香り」は問題なくコンボに組み込めるため、非常に相性がいい。

「コンセントレイト（ソラリス）」　Lv2

　いつもの。

　特筆する事は無い。

「腐食の指先」　Lv1

　珍しいソラリスの白兵・射撃指定エフェクトの一つ。

　実はさりげなく係数5の装甲低下エフェクトであり、しかもシーン永続。

　今回はLvを稼げていないが、成長すれば疑似的な装甲無視エフェクトになる。

　無論、これで相手の装甲を全て消しとばしてしまえば、味方にも大きな恩恵がある。

「奇跡の雫」　Lv1　100%制限

　ソラリスの誇るオートの戦闘不能回復エフェクト。

　1シナリオ1回だが、その強力さは今更説明するまでもない。

　勿論、100%を越えた味方が倒れた時に使う。

　確実に味方のロイスを1つ守れる優秀エフェクト。

▼アイテム

　社会が4もある関係で割と武器は好きに選べる。

　今回はその豊富な常備点を生かして、「ワイヤーウィップ」を取得する事を推奨する。

　命中に-2がつくのは手痛いが、それでも射程10mは魅力的である。

　行動値が壊滅的である以上、移動値も壊滅的であるため、射程の長さは重要である。

▼Dロイス

　特に指定はない。好きな物を採用すれば良い。

▼運用

　最初に「扇動の香り」+「ターゲットロック」+「攻性変色」でバフをつみ、手番では「腐食の指先」+「コンセントレイト」で敵の装甲を削りつつ殴る。構成の都合上、基本的にボス以外は殴らなくていい。

　そして、侵蝕率100%を超えた味方が倒れたら、即座に「奇跡の雫」を放り投げて回復させる。そこそこの火力と補助の両立がこれで可能である。

▼カスタム

　自己火力を重要視しないなら、「ターゲットロック」や「攻性変色」は外してしまってもいい。かわりに「力の霊水」や「甘い芳香」を採用するという手もある。特に「甘い芳香」は「扇動の香り」と合わせる事で対象が単体化するため、味方を巻き込む心配がなくなる。素直に「扇動の香り」や「腐食の指先」のLvを上げるのも悪くない。命中のマイナス修正を打ち消すために白兵Lvをあげてもいい。また、「攻性変色」を採用しないならリアクションの選択も可能であるため、「軍神の守り」、「イージスの盾」、「竜鱗」、「復讐の刃」などを採用するのも手である。ただ、「復讐の刃」は射程に問題があるため、使う場合は注意が必要である。

　もしくは、「アドレナリン」などを採用してさらに命中ダイスを増やすのも良い。この場合、「攻性変色」を採用しなければ、「リフレックス」などを一緒に採用するのも手である。「アドレナリン」はリアクションでも使用可能であるため、問題なく組み合わせる事ができる。これなら、元々の肉体能力値がそれなりに高い関係で、ボスの攻撃も相手のダイスが走らなければ回避する目が出てくる。「完全獣化」でさらにダイスを増やすのも良い。ただ、「完全獣化」を採用する場合は「知性ある獣」や「破壊の爪」の採用もしなければならず、「破壊の爪」を採用する場合は更に「ハンティングスタイル」や「タブレット」などでの移動補助や射程補助も考えなければいけないため、今回のビルドではあまりお勧めしない。

▼成長

　まずは「力の霊水」を最大Lvで取得する。自分こそ対象にできないが優秀な火力補助エフェクトである。その次は「扇動の香り」と「腐食の指先」を最大Lvまであげ、それが終わったら「アドレナリン」を取得したい。「腐食の指先」は一度使えば基本的には十分であるため、以後の起点エフェクトは別のエフェクトの方が良いからである。命中に不安がある場合は適当に白兵技能Lvをあげよう。

　あとは火力を伸ばすかユーティリティを充実させるかから選択である。火力を伸ばしたい場合は「猛毒の雫」あたりがまずはオススメである。邪毒は通りさえすれば実質的に係数3のダメージ源であるため、悪くない。一度掛ければ以後は使わなくて良い点も省侵蝕率である。疑似的ガード無視エフェクトの「鬼の一撃」や、ラウンドガード値低下の「グラップル」などを取るという手もある。ただ、行動値が壊滅的な関係で「グラップル」を使う場合、他の仲間には一度待機を選んでもらう必要が出る点が難点である。

　ユーティリティ方面は「吹き飛ばし」で間合い管理や、「甘い芳香」での行動値低下、「攻撃誘導」と「盲目の羊」を合わせたダイス低下などが候補である。特に「甘い芳香」による行動値低下は強力であり、優先的に取得していきたい。