第14話 Epilogue
リントヴルムの血族を巡るその事件が呆気ない幕切れを迎えて数か月、あの事件に関する報告書と始末書の山を処理した俺たちは相変わらずの日々を過ごしている。警務部が手に負えない概念外生物が起こす競り合いに駆り出され、俺は相変わらず概念外生物の体液を被りメディカルチェックに放り込まれてサーシャに説教をされる。変わったことと言えば、俺への説教係がサーシャ一人だけだったのが一人増え、チャールズまで俺の頭の中で説教をするようになった事だろうか。彼は俺の夢の中に出てくるには飽き足らず、サーシャの説教中に俺の頭の中で説教をする事を躊躇わなくなった。曰く、「僕の巣の中に知らない奴の魔力が入ってくるのが嫌だ」というただのチャールズの我儘だ。サーシャも俺がネストの家系である事を知り、少しは説教も落ち着いたものの、「概念外生物の侵食が無いのがその巣のお陰でも、いつ侵食され始めるかなんて僕には解らないんだからね!?」と相変わらずの調子で俺を叱るのだ。
「センパイ、勘弁してくださいよ」
変わったことと言えば、もう一つ。あの事件に巻き込まれたハワード一家の末娘であるイーリス・ハワード、もしくはイーリス・リントヴルム。虹の女神の名を付けられた彼女は、あの事件で白雪に救出されてからというもの彼にご執心なのだ。首謀者であるあの男を俺が殺した後に、彼女はその金色の瞳を俺たちに見せてくれた。彼らの一族がそうなのか、チャールズに負けず劣らぬ整った顔をしたその少女は、彼女を抱き留めていた白雪を見つめ、「あなたがわたしの王子さまね」と微笑んだのだ。あの事件が一応の結末を迎えた後も、念のため、とこちらで用意した宿所で過ごしてもらっていた数日間、彼女はCOBAに迎えられたお姫様のように扱われ、そんな彼女はお姫様の世話係に白雪を指名した。大人達は美少女に対してとても弱く、隊長権限を行使された白雪は現場に出ることも許されず、お姫様の世話係に任じられたのだった。そして、それは今でも続いている。
「しょうがないだろ? お姫様の指名なんだから」
そう言ってやれば、白雪は眉間の皺を隠そうともせず渋い顔で「楽しんでるでしょう」と俺に対して苦々しげに吐き棄てる。そう、あの事件が終わっても、リントヴルムの血族がCOBAの中でとは言え公になってしまった今、第二、第三の事件が起こる可能性もある。その為、俺たちは定期的に彼らの家へと訪問を行っている。訪問と言っても、俺はハワード夫妻と世間話に興じ、白雪はイーリスにくっつかれたまま王子様の役を仰せつかるだけの形式的なものだ。俺は彼らに自らが
「わかってますよ、あーもう、他の先輩にあの子を任せればよかった」
「美少女に懐かれて満更でも無いんだろう?」
アクセルを踏み込み車を発進させながらぼやく白雪に俺は笑い交じりでそう返す。そんな俺に彼は「じゃぁセンパイ代わってくださいよ」とジルやサーシャが胡散臭いと評していた笑顔で俺に言葉を投げつけるのだ。
「イーリスと幾つ離れてると思ってるんだよ」
「俺だって一回りは離れてますよ」
ため息交じりにそんなことを呟く彼に「今だけだよ、あの子は彼らの一人娘だ、最後は彼らの血族を繋ぐ為に近親者と結婚するだろう」と告げ、「それに、王子様なんて小さな女の子の夢みたいなもんだ、夢はそのうち覚めるものだ」と重ねる。
「それなら良いんですけどね」
車の中ではカーラジオがヒットチャートを流す、白雪も俺も、さして興味もないこの国のヒットチャートを聞き流しながら、ハワード一家が待つ家へと車を走らせる。ヒットチャートが沈黙の車内を流れ続ける事数分、俺たちは彼らの家の近くへと車を停める。
「定期訪問です」
ドアチャイムを鳴らし最初に姿を現すこの家に雇われた女性にそう告げれば、彼女は微笑んで俺たちを応接間へと通す。応接間で少しだけ待てばハワード一家と共にティーセットを持ち先ほどの女性が戻ってくれば、彼女は人数分の飲み物を用意し、その部屋から出ていくのだ。数か月続いたこの訪問に、彼女も自分がどう身を振ればいいのか解っている。ここから先、立ち入り禁止。という決まりきった流れをだ。
「トワさん!」
白雪の名前を呼びながら彼に飛び込むのはふわふわとウェーブの掛かったシルバーブロンドを靡かせて金色の瞳を微笑みの形に細めたハワード家の末娘だ。そんな彼女を抱き留めながら、「お久しぶりです、イーリスちゃん」と先ほどまでの彼はどこに行ったのか、彼女ご執心の王子様の皮をかぶった好青年を装う。そんな彼らをハワード夫妻は微笑ましげに見つめ、そして俺へと慈愛に満ちた微笑みと柔らかな視線を投げかける。
「シーグローヴさん、ようこそいらっしゃいました」
そんな彼らに俺はこの身体をチャールズへと明け渡すのだ。
「ただいま、父さん、母さん」
チャールズへ身体を明け渡しても俺の意識が消える事はない。暗闇の中、彼が用意したソファに深く腰を沈め、チャールズが俺の眼を通し見る世界を、俺の耳を使って聞く世界を、映画館で映画を見るように暗闇の中浮かび上がる彼の見る世界を見通すのだ。チャールズがその眼の端で見つめる彼の妹と白雪は楽しげに――いや、楽しいのはイーリスだけかもしれないが、表面上は二人とも楽しそうに書物を広げ、白雪がイーリスにその本の中身を読み聞かせる。白雪の膝の上にちょこんと乗っているイーリスはとても幸せそうに彼の語るその物語に耳を傾ける。そして、彼の眼前に居る彼の両親もにこにこと笑みを浮かべ俺の身体で俺の声を発するチャールズと会話を交わすのだ。
「そろそろ、時間だね」
時間は有限であり、楽しい時間にも終わりというものはある。いつもその終幕を告げるのはハワード氏の役割だった。彼の言葉にチャールズは俺の身体を俺の自由にさせる。
「あぁ、もうこんな時間だったんですね……では、また次の訪問の際に」
俺は手首に巻き付けた時計を見遣り、彼らと次の予定をすり合わせようとスーツの内ポケットに入れていた小さな手帳を取り出す。
「その事ですが、私たちの心の整理は付きました。勿論、息子を突然喪った悲しみや、理不尽さが消えたわけではありません。けれど、私たちは前を向かなければいけない」
ハワード氏は静かに俺を見つめ告げる。「ですから、私は妻ともチャールズに逢うのは今日で最後にしようと話していたんです」続けられた言葉に、ハワード氏の隣に座る彼の妻も少し悲しげな微笑みを浮かべ、静かに頷く。そんな彼らの姿を見、俺は心の中でだけ、「良いのか」とチャールズに問いかける。「えぇ、こんな事は自然の理に反します。僕もそれは解ってましたから」と静かな声が返される。
「――わかりました。しかし私たちとしては定期的な訪問が貴方がたの安否確認を兼ねている状況です。これからは他の職員とローテーションを組んで定期訪問を行わせていただきます。それは了承いただけますか?」
俺の問いにハワード氏は鷹揚に「それは勿論」と頷く。
「トワさん、もう来なくなっちゃうんですか?」
白雪の膝の上に乗るイーリスは白雪にしがみ付いて俺を見つめる。俺はソファから腰を上げ、白雪にしがみ付く彼女と目線を合わせて笑って見せる。
「定期訪問で毎回、というのは難しくなるのは間違いない。だけど、出来る限り白雪に行くようにさせよう」
そんな俺の言葉に、彼女は「それならいいわ」と笑みを見せる。そんな彼女の頭をひと撫でし、「白雪、行くぞ」と声を掛ければしがみ付いていた少女は白雪の頬にその小さな唇を押し付けて白雪から離れる。
「浮気しちゃダメよ」
そう言ってにっこり笑う彼女に「浮気する暇が無いくらい働かせておくよ」と告げ、そんな俺の言葉に白雪は恨みがましい視線を送る。
「それでは」
玄関先で俺と白雪が頭を下げれば、ハワード家の三人も軽い会釈で返す。
「シーグローヴさん、今日まで本当にありがとう」
ハワード氏はそう告げ、彼の妻と共に深く頭を下げる。そんな両親の姿を見ていたイーリスも真似をするように頭を下げるのだ。
「……私たちは、為すべきことをしているだけです」
やっとの事で俺はその言葉を絞り出して、彼らに背を向けるのだ。
「やっぱり、キツいですね」
ハンドルを握りながら隣で白雪が零す。「俺たちが出来る事はあんなこと位しか無いって事、わかっちゃ居るんですけど、他に何か出来る事は無かったのかって」彼の言葉はそこで途切れる。
「この特例も、彼らが
俺はパワーウィンドウを開けながら、独り言のようにそう呟く。車内には涼やかな風が吹き込み、髪を揺らす。都会の喧騒を聴きながら、「それが俺たちの仕事だ」と誰に言い聞かせるでもなく口にその言葉を乗せるのだ。
「それくらい、俺だって解ってますよ」
それでも、と彼は口の中だけでもごもごと何かを呟こうとし、そして言葉を飲みこむ。
「あぁ、因みに職員と概念外生物の恋愛は自由だからな。あの子に連絡先渡しておけば良いんじゃないか?」
無理矢理話を変えようと、浮気を許さない、と白雪に釘を刺した少女の事を持ち出す。
「勘弁してくださいよ」
「可愛い子じゃないか」
「そういう話じゃないでしょう。犯罪ですよ犯罪」
センパイが困らないからって楽しみすぎじゃないですか? と彼はすこしだけ強い語調で声を上げる。
「まぁ、お前に選ぶ自由があるように、彼女にもアタックする自由があるからなぁ」
そう言って揶揄ってやれば、「あーセンパイからあの子に情報が筒抜けになる未来が見えるなー」なんて毒づくのだ。
「それより、センパイは大丈夫なんですか」
何が、とも言わず彼は俺にそう問う。何を指し示しているのかは俺にだって解る。けれど、俺は白雪に俺の表情が見えないよう、車窓の外へ視線を投げながら「何の話だ」と返す。
「それは、ハイデルベルク主任の……」
「ジルが居ない分、解析に時間が掛かるようになった。それだけの話だ」
白雪の言葉に被せるようにそれだけを告げ、俺は窓の外を見続ける。白雪もそれ以上の言葉は重ねることは無く、車の中ではラジオだけが陽気な音楽を鳴らし続けていた。
「戻りました」
局内に戻り、特別機動隊が詰める事務所へと向かう。その道で反対側からやって来る隊長を見つけ、俺とその後ろに立つ白雪は立ち止まり、目前に彼が来たタイミングで俺はそう告げる。
「ご苦労、次の訪問日は決まったのか」
隊長のその言葉に俺は首を横に振る「ハワード夫妻は前を向かねばならない、と。俺の訪問は不要と言われました。次からはローテーションを組んでの訪問になります。訪問日は次回の訪問の隊員が決まった後に電話で日時を組みます」一息に彼らとの現状を報告すれば、隊長は「了解した、俺が予定を組もう」と静かに頷く。
「あ、あの家のお姫様は相変わらず白雪にご執心なので出来る限り訪問要員に入れてやって下さい」
「そちらも了解だ」
少女と交わした約束は守った。俺は追加するように彼女と約束した件を口にして、隊長はその注文に対していつもの調子で頷くのだ。
「ちょ、センパイ」
「約束は守らないといけないからな」
白雪の恨みがましい視線と咎めるような声色に白々しいセリフを返してやれば隊長の前だからだろうか、押し黙る。
「あぁ、それとルイ。今日はもう上がれ」
「これから待機シフトですが」
思い出したように隊長は俺にそう告げる。そんな隊長の言葉に異議を唱えれば、「お前、何か月家に帰ってないんだ?」とあからさまに難色を滲ませた声が返って来る。
「さぁ、忙しくて憶えてないですね」
「この間ルカが言っていたぞ、忙しいみたいで全然帰ってこないと」
静かに、しかし威圧するように彼は俺の言葉を封じていく。忙しくしていたのは何も考えたくなかったからだ。仕事を詰め込んで、事件の資料を紐解いて、時折ハワード一家の元へ行く。それが俺があの事件から今までの数か月間行っていたルーティンだ。隊長がいつルカに会ったのかなんて俺は知らない。何故なら思考を仕事に振るように意識してきたから。
「今のお前に必要なのは休息だ。帰って休め。ルイ、これから今週中は休みにしてある。次の出勤は月曜だ」
「しかし」
「隊長命令に逆らうのか」
静かに重ねられるその言葉に、俺は仕方なく「了解しました」と言葉を吐き出す。
「センパイはゆっくりして下さい。俺だってそこそこ使える隊員ですよ?」
白雪はそう言って笑って見せる「調子に乗るなよ」俺は低く告げ、俺を挟んですれ違う隊長と白雪を立ち止まったままに見送る。彼ら二人は振り返る事もなく、それぞれが向かうべき場所へと足を進めていった。
「休みって言われてもな」
深い溜息と共に足を向けたのは研究課があるブロックで、俺はそのブロックの中でも更に奥にある彼の根城へと向かう。IDを翳せば電子音とともにその鍵は開かれ、俺はそのノブを握り扉を開ける。その部屋は、ジルヴェスター・ハイデルベルクに割り当てられたラボだった。
そのラボは、あの事件で俺が最後に足を踏み入れた日と殆ど変わっては居なかった。変わっている所と言えば、壁に立てかけられていた杖とその近くに掛けられていたローブが無くなっている事と、端末の電源が落とされている事位だろうか。研究課の職員や施設課の職員も、この部屋を片付けるには何が安全なもので何が危険なものか分からなかったらしい。下手に触るのは危険という判断から、この数か月間彼のラボは開かずの間と化していた。テーブルには薄っすらと埃が溜まり、それが事件の日から時が経過している事を否応なく感じさせられる。
「休め、と言われて来た場所がここですか」
俺の中で、チャールズが呆れたように溜息交じりで言葉を紡ぐ。俺はそんな彼の声に「他に行く場所が見つからなかった」と声を出す。俺以外誰も居ないその部屋に俺の声が虚しく響いた。
そして、俺が内ポケットから取り出すのは手帳に挟み込んでいた紙片である。それは、あの事件の時に彼がスーツのポケットに潜ませたのだろう。お世辞にも綺麗とは言えない文字で書き殴られた彼からの手紙であった。
これから俺がやる事に、失望しないでほしい。
さよなら、ごめん、ありがとう。
その二行の文と、俺には読めない言語で書かれた一行の文字列の三行のみが走り書きで書かれていたそのメモ用紙を、俺は手放せずに居た。これはきっと彼が遺書として書き残したものなのだろう。その一枚のメモの処遇を、俺はまだ決めかねている。
「会いに行けばいいのに」
呆れ切った声色で俺の中で声を上げる彼に、俺は逡巡する。そんな煮え切らない態度の俺に「ああもう、身体借りますよ」と告げ、俺の返答も聞かずに彼は俺の身体の自由を奪うのだ。見慣れた暗闇の中に放り出された俺は「そんな事お前に頼んでない!」と叫ぶ。俺の叫びに、「ウジウジと考えたってどうしようも無いんですよ、あなたは現実に向き合わないといけない」と冷静な彼の声が空間の中で響く。
「そして、あなたは奇跡というものを信じるべきだ」
先ほどの冷静なそれとは打って変わり、彼は優しく囁き、俺にその身体の操縦権を戻すのだ。
「ジル、」
自身の目で見る視界がぼやけたそれから戻れば、目の前には彼が居た。ポツリと彼の名を呼んでも、彼から返事は戻って来ない。その代わりに、彼に繋がる機器類の電子音が彼が今日も生きている事を知らせていた。
「やっと来たね」
優しい声と共に病室に顔を見せたのはこのメディカルセンターで働くサーシャであった。「本当なら薄情ものめ、って怒りたいけど。そうじゃないもんな」彼は微笑みを湛えながら俺の隣に立ち、言葉を重ねる。
「身体には異常無し、脳機能も正常、呪いも恐らく無し――俺たちには目覚めない理由がわからないんだ。だから、今日目が覚める可能性もあるし、このまま何年も眠り続ける可能性もある」
「そんなの簡単だ、コイツが勝手に死んだと思ってるだけだ」
サーシャの言葉に俺はそれだけを告げ、その拳を握りしめる。「あの日、アイツは自分の死を前提に動いてた。だから」それ以上、俺は言葉を繋げる言葉を見つける事は出来なかった。隣に立つ彼は、何も言わず俺の肩を静かに一度だけポン、と叩いて部屋を出て行った。
「お前は馬鹿か? 勝手に死んだと思い込んで何か月寝てると思っているんだ」
俺は好き勝手に今まで溜め込んでいた彼への言葉を眠る彼に対して投げつける。
「また季節が変わるぞ、いつまで寝てるつもりだよ。三年寝太郎でも目指してるのか? いい加減にしろ。事件が起きた時、おまえ以外の誰があれだけ早く解析結果を出せるって言うんだ」
悔し紛れに憎まれ口まで叩き、俺はそのベッドサイドに立てかけられていた杖を手に取る。「手伝いますよ、あなたは願うだけでいい」俺の行動を静観していたらしいチャールズは優しい声色で囁く。そして俺はその杖を握りしめて願う。彼がその目を開き、皮肉交じりに笑いながら解析結果を解説するように。そして、再び他愛もない事で互いに笑えるように。俺は次にどうすればいいのか、チャールズに指示をされなくても、不思議とわかっていた。その杖の頭で円を描き、その円の中心を指す。そうしてその杖の頭で彼の胸をトン、と軽く叩けば、彼の身体は一瞬光を放つ。
「――ジル、聞こえているか」
杖を握ったまま、俺は震える声で彼へと言葉を投げる。目を凝らし、彼の変化が少しでも無いか、俺は彼を見つめ続ける。そうすれば、ピクリと布団から出され、機器を付けられた彼の指先が震える。床に投げた杖の音がいやに大きく響いた。俺は彼の横たわるベッドに膝を乗り上げて、彼の肩を掴む。
「ジル、ジルヴェスター、起きてくれよ……お願いだから」
祈るように、懇願するように、自然と漏れたその言葉は、どこかの気まぐれな神様か、眠っている皮肉屋に聞き届けられたらしい。彼は瞼を震わせ、ゆっくりとその瞼を開く。それは数か月ぶりに見る彼の碧だった。
「どうしたの、ルイ……あぁ、やっと泣いたんだ」
寝ぼけたような彼の声に、俺は自分が泣いてる事に気付く。その涙腺は、二十年分の涙を出すように、ぼろぼろと水分を吐き出し続けた。
「うるさい、茶化すな」
その日、俺たちの人生を変えた事件はようやく結末を迎えたのだ。
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