新人1-2



惨劇をちゃっかり間逃れたくまは、新入りとの合流場所へ到着した。

携帯の地図アプリを確認しつつ

             



               「此所か…」

 

  

 合流場所に指定されたのは、西地区にある国立公園だった。

広大な敷地がいくつかのエリアに別れていて、

中央広場  森林エリア スポーツエリア  池のエリア

子供からお年寄りまで楽しめる人気の公園だった

またあちらこちらに飲食店が建ち並び昼夜問わず賑わいを見せてるため平日にも関わらず多くの人がいる。



しかしながらここが合流地点とはいえ、この公園はあまりにも広すぎる。

この中から一人の人間を探すのは酷である。


 


  こちらは相手の名前、性別、顔、特徴など一斉知らされていないのだ。


そして何より

 「面倒くせぇ」

そう思っているのだ。

 

 



  迎えに行けと言うのであればせめてその辺りは教えるべきであろう。

それをしないということは、

「どうせ教える気がないんだろう!!あの人は!!」

あの人の嫌がらせはいつものことであるが故、今回も絶対に録な事にならない。



  「あのクソチビ!!いつか必ずぶっ殺してやる!」

悪態をついてこの場にいない人間をディスるしか出来なかった。

 


  


  「....はぁ…しょうがねぇな」

ため息を吐きつつ制服のポケットから携帯を取りだして、電話を掛けることにした。

探す気など端からない。

癪だが聞いた方が早いのだ。

アドレス帳から目当ての人を引っ張り、ボタンを押した。





呼び出してる…

今日は珍しく携帯の電源が入ってるようだ。

「(まぁ持ち歩いているかは分からねぇが)」



呼び出し音が止まり通話モードになった。

「あ!もしも……」



???「もしもし?おにぃちゃん!どうしたのぉ?私の声がききたくなっちゃったぁ?全く甘えたがりなんだからぁ~」




    「・・・・・・・・・・・・・

いきなり聴こえてきたロリボイス。猫なで声に蜂蜜を垂らしたかのような甘々な声が電話口から喋り掛けてくる。

    


   

 ???「おにぃちゃん? どうしたの?おにぃ!?」

電話を切った。





     「帰りてぇ…」

           空を見上げ心からぼやいた、




直後折り返しが掛かってきた。


 ???「なんで切るわけ?このロリコン」

  

    

    


    「やかましぃ!誰がロリコンだ!!」

 


 ???「え!!違うの?白髪の男子ってみんなロリコンでしょ?」




         (いったいどっからそんな情報きいてきたんだ…)

元々ないヤル気がさらに削がれていき、もはやなんかもうすべてがどうでも良くなっていく気がしつつも本題にはいる

 


「隊長 、指定された公園についたが広すぎる。正確な場所を教えてください」





ベル「え~、メンドイ!!」



  「(メンドイのはこっちのセリフだ、クソがっ!!)」

と思いつつも、グッと堪えて

 「相手も待っているのなら、早くした方が良いのでは?」

冷静に返していく。




  ベル「ハイハイ。わかりましたよぉ~。そいつは西側にあるカフェでエバーガーデンって店にいるってさ。」

「オープンテラス側にいるみたいだから、すぐにわかるとおもうよ」




ようやくちゃんとした位置を知ることが出来た。

「ありがとう隊長、これから 向かうわ」

そう言いつつ電話を切ろうとした。




   ベル「あっ!ちょっと待って!」

(何か追加事項でもあるのか……)

そう思い耳を傾けた






 ベル「君さ……ほんとうにロリコンじゃないの?」

くまは何も言わず携帯をしまった。





内心穏やかでは無いが情報は手に入れたしさっさと終わらせようと思い店を目指すのであった。

      「カフェで待ち合わせか…新入りは女なのか?」

                    

                                    続く

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