叛闘高校SS 

@yadasin

新人1-1

 


  ???「唐突なんだけど今日新メン来るから、くま!迎えに行ってこい!」

唐突だった。昼食を食べ終えデザートに好物であるプリンを食べようとして手に取り、スプーンを取り出した瞬間であった。




教室のドアを勢いよく開けて、開口一番に先の言葉を放ったのは

叛闘高校の隊長「ベル」

無論、遅刻であり今しがた登校してきた。

まぁいつもの事だと、他のメンバーは気にもしてなかった。

ただ一人を除いては

 


 

 くま「……………」


 

 

 ベル「なーにー?文句あんの?」




彼は明らかに不満そうな顔をして、

くま「………なんで俺なんですかがぁっ!?」



問答無用で拳が飛んできた。




(うわぁ……)

周りは青ざめた



安定の拳が顔にめり込み、一発で床に沈んだ。


 副隊長であるが、自分の扱いが非常に雑なことに最近お悩みのくまは

自分の顔を抑え床で悶えてる


それを見降ろしながら

 

  ベル「もう一度聞くけど文句あるのー?」


 


 くま「なんで…いつも俺なんですか?俺じゃなくても…よくないですかはぁ!?」

悶えうつ伏せになっている巨体を今度は踏みつけた。




 

   ベル「ひどーい!別にいつも、君一人をパシらせてるわけないじゃん」




一同

「・・・・・」

      

       (嘘だぁ) 


       (嘘ね) 

     

       (ウソやな)  

     

       (何いってんのこの人?)

      

       (やはり頭ん中パンパカパーンだな…)

                      教室にいる全員が心の中で呟いた。




   ベル「・・・・・」

突如教室が光に包まれた。



無言でスタングレネードを放り投げたのだ。

強烈な光が教室を襲い、ベルの後ろから悲鳴や悶えて床をのたうち回る生徒達の様をくまは唖然と見ていた



  

  ベル「な~んかディスられた気がした…」

後ろで悶え苦しんでる生徒達のことなど見向きもせず喋りだした。


 


  ベル「とにかく!!今回は君が最適なの!今回の新メンは君にも関わりがあるから」

そう言いつつくまの制服の襟を掴みつ勢いをつけて

 



  ベル「つべこべ言わずにさっさと行ってきて!!」

                     教室の窓からぶん投げたのであった。

 


 



  くま「おっ…俺のプリン!プリンんんん!!!」

落下中の人間が発する絶叫ではないものを上げているくまを見つつ、

 



  ベル「安心して~、プリンは私が責任をもって食べておくね~」と手を振りながら残酷な言葉を投げ掛ける。


そんな光景を見ながら回復しつつある生徒たちは思った

一同(やはり頭ん中ぱん…)





結局投げられた方は校庭に激突し、よろめきながらも立ち上がり

くま「いってぇぇ……」

「あのやろう…いつか殺す!!」

そう言いつつ教室を睨みつけた



その瞬間

教室内が再び光に包まれた。絶叫が聞こえ、今度は何か鈍い音も一緒に聞こえてきた。





   くま「………………」

何も見聞きしなかったことにして、渋々だが合流場所へ足をむけるのであった。





くま「...しかし俺に関わりがある奴と言ってたが、一体誰だ?」


穏やかな昼休み、絶叫がこだまし

逃げ惑う悲鳴が上がり、爆発音や銃声が鳴り響くなか

今日も叛闘高校は平和であった。


                                    続く

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