4 移ろい

不変など無いと

時間は常に流れていると、君は言う


眠りから覚め瞼を開くとき

そこにはいつでも同じ光景が

昨日と変わらず広がっている

僕には、そう思える


しかし時間は流れ続けている

知覚出来る世界の外は

誰かの意思とその流れによって

常に忙しく、形を変えているだろう


もし時間がそうやって駆け足で通り過ぎるならば

どんよりとした曇り空に

浮かない顔をしていたあの子だって

その愁いが刹那のものだと知るはずだ


いつの日か手にした麦わら帽を浅く被り直して

顔を上げた向日葵とともに

天上を覆う蒼穹に向かって

無邪気な笑顔を見せることだろう

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