2 誰そ彼

揺れている六時半 君の瞳の灯

気づけば空も黄昏て

白昼夢が徐々に醒めてゆく


揺れているブランコ 静けさの中で

気づけば君は泣き出して

ロウソクはゆるく溶けてゆく


揺れている昨日達 静けさに溶け

いつしか二人取り残されて

枯れ葉が風にさらわれてゆく


揺れている 揺れている

徐々に徐々に 温度を失っていく


もう帰ろう 帰ろうよ

言の葉が虚空に消えてゆく


きっと遊び疲れてしまったんだ

きっと知りすぎてしまったんだ

夕焼け小焼けが目に染みる

諦観は 鐘の音と共にやってくる

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