森の民とアリシア
アリシアは森の民の王族の産まれであり森の民の専用の秘術と森の民の王族専用秘術が使える。
興味本意で森から出た時に猛獣に襲われかけたところをタクトに助けてもらった経緯があり、その縁から森を出てタクトの店で働いたりパーティを組むなりするようになった。
タクトの両親が旅に出た後、 タクトにオーナーとして店を任されている。
年齢は24歳とまだ若い。
オーナーは基本的に信頼している相手が置かれるが、前のオーナーはタクトの母親ということもあり、何より過去にも奥さんや旦那が務めた経緯があり異性を置いた場合将来が安泰とすら言われるポジションである。
ハンターヘッズはアリシア・ルーニルが働いていることで店員に森の民出身の女性が集まってしまい、王族じゃない森の民は魔法の他に狩猟にも長けているためマスターであるタクトの狩りに同行することもあるし自分で素材集めに行ったりもする、募集しなくても働き手は勝手に集まる状態と化している。
今回はマスターが突拍子的に動いたのでソロだったが、それゆえに今回の件にアリシアはちょっとヒヤッとしたのであった。
アリシアは店内を見て回る。
今の時間は昼であり女性客がぼちぼち入っているだけで、他の店員が接客対応をしていて手持ち無沙汰気味であった。
店内にあるのはパッと見、普通の服飾品と革製品が置いてあるが、すべて加護済みである。
夏は水の加護、冬は火の加護の衣料が一般人に人気でよく売れる。
とは言えダンジョン内では灼熱や氷河エリアも存在する他、加護には耐魔法タイプもあり、冒険者、特にマジックユーザーにも人気の高い店である。
アリシアはふと、ゴシックロリータと呼ばれる服を触る。
ひんやりとした感じを確認すると他のお洒落服にも触り加護のチェックをしていく。
服飾の作り方や加護のつけ方等は一通り習得しているが、同族に「アリシア様の手を煩わせるわけにはいきません。」と仕事をよく取られている。
工房はマスター専用と共用の2つしかないためであるが。
ちなみに森の民の冒険者ですらハンターヘッズのその品質には一目置いており、お土産としても人気がある。
そのためか森の民も当代の嫁ポジションを歓迎するムードがある。王族以外。
ハンターヘッズの客層は午前中は冒険者が集い、ダンジョンなどに稼ぎに行って人がいなくなる昼に旅人や一般客が来客する。そして夕方に閉店という流れである。
閉店準備もほとんど取られているので、アリシアは売り上げチェックだけはガンとして守って作業をしているのであった。
ダンジョンのある生活 @milchi
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