第2話
最後に質問をよろしいでしょうか?プロフェッサー
構わんよ 応えられることならね
バンク 帝国データバンクについてなのですが
ああ 大丈夫だ ところで 逆にキミに問うが バンクをどんなものと イメージしてるかね?
………やはり 壮大なメインフレーム的なものと
違うのだよ! そんなメカニカなものではなく ましてや超古代文明のオーパーツ的なものですらない あれは湖だ 太古からある沼湖でしかない
湖?…ですか?
そう バンクとは地中深くに湛えられた地底湖なのだ
………
水面には 葦のような突起物が無数に生えており さざめく波に合わせ ゆらゆらと揺れている まるで なにかを求める様に…
………
どうしたのかね きみ?
…すいません いつになく…いやとても詩的な表現だとかんじたので
事実なのだよ 事実を正確に描写したにすぎない 分かりやすく例えてはいるがね
はぁ…
あれは 類まれなる好奇心から 常に知識を求め 知識を蓄え続ける群体なのだ
群体とは?
多数で一つの個体であり すべての個体は繋がっている そこには物理的な距離などなにも障害していない あの惑星のバンクも この腕輪の中に込められた僅かな物資も 同じ知恵を蓄えている
それは
これは技術の応用に過ぎない あれがボクと同化したことによる新たな力 今までなかった知識を創造する力の副産物なのだ
『大変興味深いお話しの途中ではありますが 時間になりましたので これにて質疑応答を終了致します インタビュアーの方も 教授も お疲れ様でした』
LXX定例会議事録より抜粋
プロフェッサー 挨拶 いちごはニガテ @xxitigo
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