萌えではなく、どこまでも燃え。

「ボーイミーツガールよりバトル」のキャッチコピーから全くブレない、未来の宇宙と(作中における)現代のゲームと過去の戦争すべてに絡むバトルで満ちた物語でした。
その為、「物語の主軸が行方不明にならない」という点で、安心して読むことができました。

主人公とヒロイン(と称してよいでしょうか)の関係はゲーム内部、チーム内部の掛け替えのない仲間。そこに青春の恋愛感情が絡む事はなく、互いに互いを異性として意識することもない。という点が、特にこの作品の戦闘>ボーイミーツガールという性質を一番よく現していると思います。
これは彼らのチーム全体に言えることかもしれませんが、ある意味、二人の仲間意識は恋愛感情以上に強いものなのかもしれないと思わずにはいられません。

所謂人型ロボットものの作品にあまり触れたことが無かったのですが、とても心躍りました。
ゲームの設定自体も時代背景と合わせて綿密に練られていて、説得力の強さはこういう丁寧な設定から来るのだろうなと感じます。

個人的に、この世界観の物語はもっと読んでみたいです。
21話で完結しているのが、綺麗にまとまっていると思いつつやはり少し寂しい……というジレンマを感じます。