12月14日
年末が近づいてきました。社会人には忘年会があります。
今日はうちの会社も忘年会ということで本社に呼ばれ、しこたま飲みました。
それで二次会まで出て古賀君と一緒に帰ることになったのですよ。
「うあー飲んだ飲んだ。あーもうやばいよ」
「そうだな」
「こりゃあ明日とか筋肉痛とか二日酔いとかなっちゃってやばいかも」
「……」
「あー、もうなんか肩痛いし明日とか熱でないといいけどね。エヘヘ」
「……」
「どうしたの? 古賀くん?」
「おまえまた予防線はってるだろ?」
(ばれてる!?)
「明日体調悪いとか言ってまた有休取るつもりだろ?」
「い、いやそんなことは――」
「おまえさーだから同僚に「俺にも有休の使い方教えてくれよ加納」とか皮肉言われてるんだぞ?」
(……あれ皮肉だったのか)
「今仕事も忙しいんだし、簡単に休もうとかするのやめろよな?」
「べ、別に休むとかいってないじゃん。いくよいく。行きますよ!」
「当たり前だ。そんじゃまた明日な」
というわけで、古賀君に見事に釘を刺され、俺は終電で家に帰ったのですよ。
で、古賀君に先手を打たれてしまった俺はですね、今日起きたら胃はムカムカするわ、だるいわでやっぱ体調はよくなかったのですが、あそこまで古賀君に言われてやっぱ有休を取るのも悔しかったのでちゃんと出勤をしたわけです。
「おはようございます課長」
「おはよう。どうしたの? 顔色悪いよ」
「いえ、昨日飲み過ぎて……」
「ああ、そう。それとね――」
「はい?」
「今日古賀休みだから」
「……え、なんで?」
「ん? ゲロ吐いたらしい」
「……へえ」
「というわけで、古賀の分もいろいろやってもらう事あるからちょっと会議室来て」
「……はあ」
「大丈夫か、おまえホント顔色悪いな今日」
「……はあ」
結局使ったモン勝ちというお話。
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