第16話 『地球征服願望』その2

 そうして、ついにそのひと達はやって来ました。


 夜空のお星さまが、一挙に100倍にも200倍にもなりました。


 まず彼らは、火星に火を付けました。


 彼らの遠い故郷であるはずの火星です。


 それは、もしかしたら祝砲だったのかもしれませんし、地球への警告だったのかもしれません。


 月は、アッと言う間に占領されたそうです。


 まあ、もっとも、誰も抵抗しませんけど。


 そうして地球です。


 各国の攻撃機は、ほとんど役に立ちませんでした。


 彼らは、大気圏外から攻撃してきたのです。


 地上には降りて来ませんでしたから。


 それでも、一部の国は秘密兵器を持っておりました。


 ロケットエンジン搭載型の攻撃機です。


 それと、他にもまだ、怪しい新兵器があったようなのです。


 隠し持っていた訳です。


 が、数が全く足りません。


 星の数ほどの相手に、太刀打ちできるはずもなかったのです。


 地球上のいくつかの都市が、瞬間的に消滅しました。


 核兵器でもないようでした。


「『神のつえ』に相当する兵器ですな。ただし素材が違う。タングステンなどよりも、はるかに硬度が高い、地球人類には未知の物質を使っています。早くも降伏勧告を出してきてますな。やな、やつらだ。あなた方と同じ人類なのにね。」


 宇宙警部さんが解説してくれます。


「あの~。どうするのですか?」


「迎え撃ちます。いざ‼ 相手は気を抜いている。」


 わたくしの乗った宇宙船は、そのときはまだ大型バス位の大きさだったのですが、急激に膨張しました。


 上空で札幌市くらいの半径を持つ、巨大な球体になると、まあ、出るわ出るわ、無数の小型球体が、宇宙空間に向けて、飛び出してゆきました。


 そうして、地球外で激しい戦闘が始まりました。


 確かに、相手は虚を突かれたようでした。


 こんなのが地球にいるとは、思ってもいなかったのです。



 **********   **********



「おあ~!!おっぱじめたか‼」

 地球の警部さんは、本署内で叫びました。


「ケイブ!」

 部下が近寄ってきました。


「はいはい、なんと?」


「あなたを逮捕します。」


「はあ~~~???? なんで???」


「宇宙人と、密通していたから。」


 地球の警部さんは、あっさりと、逮捕されてしまいました。



 **********   **********




















































 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る