第4話会社

実は、仕事を辞めた。


同じ課で働く瞳と顔を付き合わせる勇気が実にはなかった。


派遣で、働き、廃人のように涼子が作ってくれる弁当を食べては帰るといった生活を繰り返した。


実は、涼子と、同棲し始めた。


1LDKの部屋から3LDKの部屋に引っ越した。


綺麗なマンションに引っ越すと少しずつ実は元気を取り戻した。


そして、8年が経過して悪魔が実の前に現れた。


「あーあ、本当に殺しちゃったよ。」


「だって!これで瞳が手に入るんだろ?」


「あー、永遠にな。お前が殺したのは国仲瞳だぜ。」


「は?」


「8年前に、瞳と涼子は入れ代わったんだ。二卵性の双子でお前に別れを切り出したのは涼子だ。」


実には、全く、意味が分からなかった。




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