第7話 夏祭りとハイテンション。②

時間は6時30分、俺とレイラは夏祭りに来ていた。適当に歩き回りながら、

「やっぱりこの雰囲気がいいわよね!」

レイラは向日葵柄の浴衣に身を包まれている。うん、夏祭りと言えば浴衣だよな。俺は普通だけど。

「次は金魚すくいよ!」

「いいけど、家にはもうマグロとかサメとか、あとはエイリアンみたいな深海魚もいるだろ?捕まえてもいらないんじゃないか?」

「大丈夫よ!そいつらのエサにするから!」

最悪じゃねえか。そもそもマグロやサメは金魚を食べないだろ。

「ねぇ、勝負しましょ?どっちが多く金魚をすくえるか対決!」

「上等だ、受けてたってやる!」

「ルールとして、ポイは1つだけ!ポイが破れた者が勝負に破れる者よ!それじゃあスタート!」

レイラが勢いよくポイを水槽に突っ込んだ!

「おりゃあああ!!」

俺も勢いよくポイを水槽に突っ込んだ!ふっ、俺は狙った獲物は逃がさな―――

「「あっ」」

二人ともポイを引き上げると見事に穴が空いていた。

「はっはっは、そんな乱暴にやったら金魚がビビって逃げちまうだろー、もっとゆっくりやらねぇとな!」

金魚すくい屋のおじさんに突っ込まれた!まあそうですよねー。で…

「…勝敗は?」

「…おじさんの勝ち?」

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