平凡な家庭の中の怪物

その人はとても平凡な家庭の生まれでした


お父さんとお母さん、お兄さんと妹がいました


本当にどこにでもいるような家族構成で


家族もどこにでもいるような明るい家族でした


だからその人が気持ちの悪いように感じました


周りの人からはいい印象しか伝えられなくて


誰も悪口を言わず、誰にも嫌われずいるその人が怖くて


僕は関わらないことを決めました


僕は醜い存在であっても友達はいました


所詮、地味ズと呼ばれるような人たちですけど


僕には大切な友達です


この人たちと過ごしている現状では関わることはないのだから


僕から何かしなければ関わるような存在ではないのです


そう、僕には怖いもの見たさのような好奇心はないのです


普通でいたいのです


普通には接してもらえない僕は普通を好むのです



なのに、なのに、なんで、なんで、なんで、なんで、


なんで僕とその人は関わりを持ってしまったのでしょう


普通をこよなく愛する人間だったはずなのに


普通の中に隠れていた怪物はなぜか


僕をターゲットと認識したのです




僕は殺される、そう感じました

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