第36話:美少年探偵・レン・読者への挑戦状

 日が昇る頃、やっと鑑識が来て捜査を始めた。


 どうなんだ。

 3つの連続殺人、どういう

順番で起こった。

 そして、犯人は・・・


 だいたい、この屋敷は外では、複数の警官が警備してたはず。


 だとすれば、外からの侵入は考えられない。


 すると、容疑者は、この屋敷にいる人間だけだ。

かなり絞られてくる。


「ねぇ、オジさん。」

レンが、矢作を呼んだ。


 お前は、駄菓子屋のオッさんのトコにブラックサンダーを買いにきたガキか。


 矢作は、苦笑いし無言で手で追い払った。


「何だよ。も~、あのさ。早く事件、解決してくれって、言ってンだろ。」


「あのなぁ・・・」

煩(わずら)わしそうに、顔をしかめた。


「状況から見て、犯人はわかってンでしょ。」

レンは、あっさりと言った。


「何・・・!」


何だ、そりゃぁ・・・、

鑑識の結果も見ないで、どうやって推理するんだ。


「いいか・・・少年探偵さんよ。舞香さんの部屋は密室だったんだぜ。」

矢作は、仕方なく相手をした。


「ああ・・・、ダメだな~。

オジさん・・

あんな子供だましに引っ掛かってるのか。」

レン。


「子供だまし・・・?」

「中からチェーンロックが掛かっていたのよ。」ミラ。


「ハハ・・・、今時、小二の少年だってそんな密室トリック、暴(あば)いてみせるよ。」


「フン、小二以下だって言うの」ミラ。


「まぁね・・、お粗末過ぎて、笑い話にもならない。」


「じゃぁ、どうやったのか、説明してもらおうか。少年探偵さんよ。」

矢作も半ば怒ったように言った。


 何しろ、寝不足だ。

全員、気が立っている。

「わかったよ。じゃ・・・」

レンは大きく伸びをし、たかだかと人差し指を立て宣言した。


「天知る 地知る オレが知る 罪を暴けと人が呼ぶ。

天才中学生探偵・龍崎レンが鮮やかに事件を解決してみましょう。」


 お前な~・・・。

全員、呆れ顔だぜ。


どっかの特撮ヒーローか。

ガキの戯言(たわごと)には付き合ってられね~ってさ。


だが、レンはお構いなしに、

「まったく・・、こんな簡単な事件、とっとと片付けてくれないから下らない事件まで迷宮入りしちゃうんだよ。」

お前な~、そこまで警察を無能、呼ばわりか。そんなに敵に回してどうする。


「ほ~、少年探偵さんよ。あんたなら解決できるって言うのか。」


「当たり前だよ。ボクは無能な警察とはワケが違うンだ。」

おいおい、直接的だろ。そりゃぁ

・・・・


「密室には、大きく別けて二つのパターンがある。ご存じですか。」


「心理的な密室と機械などを使ったトリックだろ。」


「ええ・・・ま、ほとんどディクスン・カーが編み出したんですけどね。」

「フン・・・ミステリーマニアの講義を聞きたいンじゃね~ンだ。」


「ええ、でもこれは、初歩も初歩

・・・おそらく小学生も呆れる

くらい幼いトリックですね。」


「だっから、そのトリックは何だって聞いてンだよ。」

「フ、そこら辺に割り箸か、何かありますか。」


「割り箸だ~・・・」

「ええ、犯人は割り箸を使って

外からチェーンロックを掛けたンですよ。」


「バカな、割り箸だって・・」


「だから言ったじゃないですか。小二レベルだって・・・

今時の小学生じゃ、こんなトリックを聞かされても、鼻で笑われますよ。」


「く・・・」


「さぁ、これで、舞香の事件が他殺だと断定されたワケですね。」

う~む・・・

矢作は腕を組んだ。


「え~っと・・・次の議題に入っていいかな。」

いいともって、古いって・・・


「まず、ボクたちは、どうして夜中に起こされたのか・・・さぁ、わかる方、挙手願います。」


「なに~・・?」矢作は、やってられないと言うように他へ行こうとした。


「はい・・・」家政婦のみいなが手を挙げ、「黒木さんの悲鳴ですね。」


「正解です。」何だ。そりゃー

・・・、お前はフリースクールの教師か。


 矢作も、多少は興味が沸いたようだ。

嫌々ながらも聞いていた。

「あとでご褒美を差し上げましょう。さ、次です。」みいなは喜んだ。


テキストは、どこにあるんだ。センセ~よ。


「ボクたちは、黒木の遺体を見つけた。さぁ、問題です。」

おいおい、もう問題かよ・・・


「龍崎仁と舞香は、その時、どうなっていたでしょう。さぁ、わかった方は手を挙げて~・・・」

田上が手を挙げ、

「亡くなっていたンじゃ・・ないですか。」

「ご名答。その通りです。」な・・・そうか。じゃ、順番として、黒木が死んだのは、一番あと

・・・って、事・・・か。


「なるほど・・・」矢作。「黒木さんが、この3人の中じゃ、一番最後に死んだって事か。」

フン、あたしも今、そう思ったって・・・

あんたと同レベルか。


「よく解りましたね。あとでご褒美をあげましょう。」

パチパチ。

おいおい、アメを配り過ぎだろ。センセ~よ。


そこへ鑑識が、

「凶器が見つかりました。」

「凶器・・・」

どうやら、ママ母の部屋から凶器のナイフを発見したと伝えられた。


 龍崎仁殺害に使用されたと思われる凶器だ。


 う~ンと矢作は唸った。

目はショボショボしている。

眠いのを我慢して、捜査をしているのだろう。

「大丈夫、オジさん。」

「少年探偵に、慰(なぐさ)められるほど、モウロクしてね~よ。」

「そう、授業は、あと少しですから、頑張って下さい。」

お前な・・・と言う声が聞こえてきそうだ。


「さぁ、これで、問題は全て出揃いました。」


 な・・・


「そろそろ解答編に行きますよ。皆さん、宜しいですか。」

レンは、全員を見回す。


誰かが、大きく息をついた。


さぁ、これが、最終章なのか。



 ここで、読者様に挑戦状です。


 この事件の真相に辿りつけますか。

作者から、幾つか質問をしたいと思います。


 まず・・・

オズの正体は、誰でしょうか。

一人は、オズノ セイヤと名乗る美青年です。


果たして彼の正体は・・・・

誰でしょうか。


また・・・他にも何人か。

オズが居ります。容疑者全員20人がオズの可能性もあります。

では、誰と誰・・・・がオズでしょうか。(複数おります。全員を書いて下さい。)


そして、最初の事件・・・・

レイラを焼身自殺に巻き込んで殺害しようとした人物は・・・・

二人居ります。誰と誰でしょうか。


続いて、榊ルナの父親、DVの榊 純一を殺害したのは誰で、地下室を掃除したのは誰でしょうか。

さらに、レイラに通報してきたオズは、誰でしょうか。


続いて、ビジュアル系バンド・オズのメンバー、ロックとシオンを殺害したオズの処刑人は誰でしょうか。

さらに、それを指示した黒幕のオズは誰でしょうか。


そして、最後の龍崎家で起こった3件の殺人事件。

この事件は、誰が行ったのでしょうか。そして、その真相は・・・・


さぁ、これら、全ての真相を解いてくれる読者様は、いらっしゃいますか。

読者様の解答をお待ちしてます。

また、作者の想像を越える素敵な解答をなさった方には作者から感謝の意を表したいと思います。

奮って、ご応募してください。


本当に、ここまで、お読み下さってありがとうございます。

誠に、拙(ツタな)い文章で申し訳ありませんでした。


尚、夢落ちは、誓ってございません。


オズ研究所。





















































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