グータラ賢者は魔王復活を望む

ショウ

第1話


剣と魔法の世界アルカディア、そこは誰も争う事もなく長い間平和の時が流れていた。


そんなある日、邪神バースが魔王と魔族を創り世界に宣戦布告を行い戦争が始まった。


人類側はこれに対抗したが、徐々に生活圏を侵され、敗北を積み重ねていった。


それを見かねた神セラフは勇者を世界に召喚した。


勇者は賢者、戦士、聖女などの仲間と共に魔族を打ち倒し快進撃を続けた。


そして勇者が現れてから3年後、魔王城にて勇者達と魔王の戦いが始まった。



3日に及ぶ戦いの果てに勇者達はとうとう魔王を倒した。




「グフ、この我を倒すとは流石勇者といったところか。人間でありながら此処までの強さとは見事としか言えないな。」



心臓に聖剣を突き刺された魔王は静かに語りかけるように言う。



「だが、これで終わりではない。我が死んでも第二第三の魔王が現れるだろう。その日まで、偽りの平和を享受するがいい。

ハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……………………………」


魔王は笑いながらこの世を去った。


そんな魔王を横目にしながら、勇者は


「何度現れても同じだ。俺達人類は負けない」



こうして魔王と勇者の戦いは終わり、世界に再び平和が訪れた。





そして戦いから200年経った今でも第二第三の魔王は現れていない。






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