終わらない快楽の輪廻


刀を抜き眼を閉じる

獰猛な音を立て動く心臓が妙に心地よい

“殺せ”と言わんばかりに心臓が騒ぐ


ダメ…私は“失敗作”の徒だから

こいつを連れて帰るの…殺してしまったらただの徒になっちゃうじゃん


眼を開けるとくまがこちらへ走ってきていた

くま「アアァァァアア!」哀れな子 せめてゆっくりおやすみ

殺気をくまが感じた時にはベルはくまの目の前に居た


ベル「帰ロウ、クマサン…オヤスミナサイ」ズバァッ

抜かれた刀はくまを切り裂く

くま「ナ、アァア…」再生を始めない 何故だ


ベル「痛イダロウケド、毒ヲ塗ラセテモラッタヨ?流石に毒は効くからね、私達…」

ベルはポッケから黒い眼帯を持ち出し付け始めた


くま「ウ、ウゴカ、ナイ…ゴフッ」その場に倒れこむくま

身体が元の“人間”の様に戻って行く 段々とまぶたが閉じていく


ベル「強すぎだから…さすがくまさんだけど…ね!って重っ!?なにこいつ、、めっちゃデブかあぁぁぁ!」

巨体を担ぎ上げる ベル「さて“帰ろうか”くまさん」


懐かしい路地が“懐かしい臭い”で包まれているの

ベルはクスッと嗤い皮肉めいた様に言いながら路地を後にする


ベル「サヨウナラ…またね」


後日あの路地裏の悲劇は大量の虐殺事件として調べられているが

真実を知るものは一握り


???「またいつか会えるの楽しみだよ…僕の“子供達”」


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