第6話 地獄の浜

最初にひとみが、浜に辿り着くと地獄が広がっていた。波打ち際には、難破船の破片が広がり所々に人間と人間の破片が累々と。

『助けてくれ』『お母さん』

『うーっうーっ』『わーっ』

阿鼻叫喚

ひとみは、声を失い しゃがみこみ吐いた

胃液が口の中に広がり気持ち悪い

『義之助さん』『生きていて』『お願い生きていて』

少し遅れ、三毛猫屋の番頭さんと若い衆 が浜に。声を失い立ち尽くす。



最初のショックから立ち直った女将さんが叫ぶ、

『番頭さん。すぐに生きてる人を店に運んで』

『先生、生きてる人をさがして』

『亡くなった方で身元の解る方には、名前の書き付けを握らせて』


残骸と遺体と遺体の破片を丹念に ひとみは、見て回った。

気持ち悪い 触りたくない気持ちはすぐなれた。

『義之助さん』『義之助さん』・・・・・


足元で、にゃーにゃー『?!』

もしや、ミケ?『にゃーにゃーヾ(o´∀`o)ノヽ(´▽`*)ゝあ~ぃ!』


三毛猫は、女将さんを呼んでいた。

東の入江へと三毛猫は、女将さんを連れて行った。


そこには、大きな木片の山が有った。『三毛猫丸?』


『にゃーにゃー』

ミケは、一カ所を見つめ鳴いていた。


ガサガサ。木片の山が動いた。

『よう。ミケ。死ぬかとおもったぜ』

『ありゃ、ひとみ』

義之助は、ひとみを見つけ出した。

『すまん、ひとみ。左半身潰されて動けない』


『義之助さーん』義之助に抱き付く、ひとみ。


しばしして、若い衆に掘り出された義之助。

左足が足首から無くなっていた。



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