人形と『願いの形』

ここは…どこだ

知らない…俺は何も知らない、いいやわからないといった方が良いのだろうか?

何かが聞こえる。少年の様な声だ。


『やぁお目覚めかい?』


彼は俺に語りかけているのだろうか?辺りを見回しても誰もいない。おかしいな…少年姿すら見えない。なら俺に語りかけているのは何なのだろうか?


『僕は君の生みの親。創り出したのさ』


俺は創られているらしい。なら俺は人形といったところか。


『君は察しがいいね♪そう君は人形だ。これから起こる戦争に使われる人形』


戦争…戦争か俺には関係ないと思うんだがな


『人形はただ戦争に参加すればいいんだよ♪』


道具として使われろと?なら心は要らないだろう?


『確かに心は道具には必用ないね♪』


ならなんで必用ないものを付けたんだ?


『君達は人とペアとなって戦争をしてもらうんだよ』


あぁだから心が…感情が必要なのか


『そう。そして敵はねぇー人形とペアの全ての人類だよ♪』


敵は全人類ときたか…


『うん頑張ってね♪』

『あと君には少し特殊な力があるんだよ。それを使うためには感情が必要なんだよね』


感情が必要な能力?


『願いを叶える能力…それが君の力』


願いを叶える…?


『出来れば使って欲しくはないんだよ。それは』


何故?


『だってその力は願いを叶える力を与えるんじゃない。その力は世界をねじ曲げて願いが叶った状態にするのさ』


ねじ曲げる…?


『そ、だから使って欲しくないの?この戦争の意味が無くなるから』


意味?


『そろそろ僕も神としての寿命でね』


やはりお前は神か


『神だよ。全知全能…とまではいかないけどね♪』


なら戦争の意味は自分の次の神を選定するため…か


『そうだけどここで話した記憶は封印させてもらうよ』

『あと願いを叶えるなよ。いや、それじゃ足りない願いを持つな』


なら何故この話をしたんだ!


『暇潰しと忠告だ。その力は代償を求めるからだ』


代償?


『タダでは願いは叶わないというわけだよ。っととそろそろ開戦しようかな』


その声を聞いたとたん俺は目の前が真っ暗になった

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