表敬訪問だね
彼は外交手段みたいにそうたとえ、その店に案内したいと言った。ナポリタンにレモンスカッシュ、ザ昭和な喫茶店。彼がカフェを始めるきっかけになった店らしく、ときどき技を盗みに訪れるのだそうで。
「全然雰囲気ちがうのに?」
彼の店はサードウェーブ系だ。
「気持ちの問題だよ」
——ここは9時5時なんだ。ちがうよ夕方じゃない、朝の5時。お酒飲んだあとに少しだけコーヒー飲みたくなるときない? つまりさ、終電なくしちゃうくらいに盛り上がったデート、別れがたいけどまだそういう段階ではないなってとき、ない? そんな寄り道に素敵なんだよ。
あえて手札をを晒すみたいな口説きかた。
今度彼のお店に行ったらお返事しようかな? 友好の表明。
(お題:訪ねる)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます