エルフ 家に連れてくる

目的地について、がくがく身を震わせている子供の頭を撫でた。子供の薄い布一枚のぼろぼろ服は、べったり汚れてしまっている。

「もう安心しろ。ここは、安全な俺の結界内の家だ。すぐにお前の友達?は助けてやる。俺の名前はテスラ。お前の名は?」

「うあ?」

エルフの子供の頭を撫でる。エルフの子供は恐怖のあまり股間をしょんべんで濡らしている。

「まずお風呂入るか」

「エルは、エルの体調は!?」

クマに襲われていたエルフの子供の名前は、エルというのか。

「安心しろ。ここにくれば、すぐにエルとやらは治る。ついてこい」

目隠しの魔術をとくと、霧が晴れて俺の豪華な家が現れる。

門番と家の番人の人型ゴーレムななこが、俺に向かって一礼する。

「お帰りなさいませ。ご主人様」

美少女ななこは俺の自信作だ。巨乳で清楚で可憐な美少女だ。お帰りの挨拶と共に、俺はななこの乳と尻を揉んでおく。

「お風呂の準備を頼む。今日は瀕死に重病人がいる」

「畏まりました」

ななこが家のなかにはいっていく。

「テスラ!!」

甲高い子供の声とともに、十人のエルフのハーフの子供たちが走ってやってくる。俺は子供が苦手だ。仕方なく、子供を抱き上げた。

「ただいま、シリル」

「おっせーよ!」

生意気なシリルに頬を叩かれたので、教育的指導でシリルの頬をつまんでおいた。

「エルが死んじゃう!!」

悲壮な子供の声。

「お前達。今は時間がない。あとでな」

「うん!」

一斉に子供たちは笑顔で頷いた。

「俺の浴場には生命の泉から、ひいたお湯をつかっている。そのお湯につかればたいていの傷や病は治る」

テスラの言葉に、エルフの子供は首をかしげた。

「お前名前はなんなんだ?名前がないのなら、今度からお前の名前を吟と呼ぶことにするぞ」

エルフの子供は自らの服を掴んで、口をへの字にまげて頷いた。

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