第二話 エルフ危機一髪

そこで俺は我に返る。このままでは俺は犯罪者だ。幻想願望夢をみまくられて迷惑しているエルフ族だが、俺の中にはエルフの誇りある。エルフというイメージをくずしたくないおもいが、俺の中にはある。だからこそ俺は苦しんでいるのだが。


そこで俺ははっと、われに返る。


どうして俺は少女のパンツを両手で手にかけているのだろう?触れようとしていたはずなのに。


なるほど。確かに触るよりもパンツをおろしたほうが、罪は軽いのかもしれないと俺自身無意識に思ったのだろう。いやいやいや犯罪者だぞ、俺。しかし、手が止まらない。何と罪深い俺の手。


「く!俺は死んだ方がいいのか?」


悔恨の一手。悔恨の一手とはなんだ?もう何を言っているのか、訳が分からない。俺はうなだれつつ、そっとパンツを引き下ろそうと・・


「あのー」


間延びした少女の声。目を覚ました少女が、パンツを下そうとしていたおれのことを見ている。


俺はとっさにその場に土下座した。


「あのあなたは?」


「俺はエルフのテスラだ。あなた様は?」


「そんなへりくだらないでください。私の名前はベルともうします」


それが俺テスラと、少女ベルの出会いだった。


「あのあなたは私のことを助けていただいたようで、ありがとうございます」


ぺこりと、ベルは俺に向かって、頭を下げた。


「うむ。確かに俺はお前を助けた。だから何卒勘弁してくれ。すまなかった。そうか俺死んだほうがいいのか?死んだ方がいいなら言ってくれ!!死ねないが何でもする。俺のことは下僕と呼んでくれ!!!」


「いや、私は何も言ってないのですが?・・・あのテスラ様は気のせいでなければ私の下半身をみようとしていたんですよね?」


「殺せ!焼き殺せ!!」


「いや殺しませんよ。あの泣かないでくださいよ。事故でわたしの体を検診してくれただけですから、いいですね?」


優しい少女のぬくもりによって、俺は救われた。


「天使や」


「いや、人間です。エルフ様がそんな下世話なことするはず在りませんものね」


照れたようにベルが笑う。


た、たすかった。俺エルフで助かった。


「申し訳ありませんが、足を骨折したみたいで立てないので、病院まで連れてってくれませんが」


「分かった、任せておけ」


俺はベルを抱き上げた。

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