第6話 スピーカーの設置

 十万円じゃ、ろくに良い音出ないでしょ?

 いえいえ違います。何事もやり方次第、上手くやればどうとでも。……限界はありますが。

 ここでは、主にスピーカーの設置について。


 基本的には左右に置いて、中心で聴くだけで済むのですが、実はこの配置を変えると、出てくる音が変化します。

 まず一番わかりやすいものとして、一つ。


 壁際にスピーカーを置くと、低音がよく出る。


 実はこれ、難しい反響とか何とかいろいろあるんですが、結果だけ考えれば、低い音がよく出てくるようになります。やっぱり低音が――って人は、結構多いんじゃないでしょうか。なので壁際というのは一つの手です。部屋が広くも感じられますしね。


 設置方法としては、実は結構多くあります。インシュレーターみたいな、スピーカーを設置する際に置く、円錐形の器具なども販売されているくらいで、大型スピーカーであっても、床にべた置きをするのは、実はあまり良くなかったりするらしいです。

 かくいう私なんかは、まず厚い板を床に敷き、そこにインシュレーターを置き、高さを出すために、更に厚い板を置き、四角のブロックの木を置いてから、円錐状のインシュレーターを四隅四ヶ所に設置して、その上にスピーカーを置いています。

 いや多すぎだろ、と思われるでしょうが、高さを求めた……まあ最善の結果なんでしょうかね。

 この高さというのも、実際に座って聴く際に、ちょうど中音のドライバーが耳の高さくらいがちょうど良いんですね。その錯誤の結果です。もう重いから動かしたくない。実際動かすならジャッキ使います、ええ。


 どうしてそこまでするの?


 音というのは振動ですから、接地面積が大きければ大きいほど、その振動が変に逃げるため、雑味になってしまうんです。しかしこれ、実感は乏しい。円錐状のインシュレーターをつけてみても、変わったかなあと、首を捻るくらい。

 だが損ではない。

 何故ならば、その真価は、インシュレーターを外した時にわかるからだ。

 違うんです、本当に違うんですこれ。ずっとそのまま聞いていて、インシュレーターをふいに外して置いて、音を鳴らしてみると、今までどれだけ違ったのかと痛感します。そんなものです。


 壁かけとか?


 これは主に小型スピーカーの話です。

 ほかにも設置方法はあります。たとえば部屋の高い位置に横向きで置き、広い範囲で音が聞こえるようにしたり、物によっては専用の壁掛け用の器具なんかも販売しています。

 どう変えればいいのと問われると、やっぱり生活スタイルですかね。

 たとえば実家ですと、ほかに人もいるわけで、音漏れは多少気にする。となると、壁掛けにしたり、部屋全体に音を広げようとすると、あまり好ましくないし、まあ私がやってない理由は、ケーブルやコードの長さの問題だったりもしますが。


 パソコン用に使っている4312Mの話。


 うちの環境だと、パソコン机は長方形。デュアルディスプレイにしているので、実はスピーカーの置き場が凄く困ります。まず、ディスプレイを座り位置からやや話すと、スピーカーの縦置きができない。ディスプレイにぶつかるから。長方形だけあって、奥行きがちょっと狭いんですよね。

 なので横向きに設置。この時、ウーファーが中心に近いように置くといいかもです。ここらは好みでしょうか。

 しかしスピーカーが近い! そのまま鳴らすと、ちょうど良い音量、音楽がちゃんと鳴ってるような音量だと、耳が痛く感じる。

 そこで、現状だと、スピーカーの背中が私に見える形で設置した。本来、音が出る正面側が、手前ではなく奥に向けているのだ!

 音の焦点が奥になってしまうが、反響もあって、聞くぶんにはなんの問題もない。むしろ壁に向かって音を出しているせいか、低音もそれなりに出る。

 本当は反響をきちんと数字とかで考えると良いんだけど、こういう方法もあるって一例として。大型で腰を据えてじっくり聴くのならばもちろん、正面を向けた方が良いとは思います。


 ――さて次項は、どんな音楽を聴くか、です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る