第5話 さあ、ステレオを買おう!

 ということで、購入編。

 まあ大半の、ステレオやってる人は、買ってから、あれこれ問題が出て来て頭を抱えて、その考える時間が楽しい癖に、一台三十キロもあるパワーアンプとかを、何度も繰り返し移動したり心折れそうになった私がいますよここに。


 まず、どこで買うのか、です。


 私自身も失敗したことがあるのですが、実は、ステレオ関係の市場とは、基本的に中古市場が活発化しています。

 どうして?

 何故かは、これも推測になりますが、まず一つ目は高価であるが故に、新品を買える人が少ないこと。次に、古いシステムの〝音〟が好きだったり、有名であったりすること。更には、音という聴覚頼り、個人の感覚のものであるため、細かい差を感じるのが難しいこと。

 私ならばまず、今から始める人には中古品をお勧めします。もちろん、デメリットも存在しますが、それがイコール失敗に繋がるかと問われれば、その確率は非常に低い。うちのステレオだって、全部中古です。パソコン用のは違うけど、これは一番最初に買った時のだし。


 何を買えばいいの?


 そのためには、まず、どういう使い方をするのかを考えなくてはなりません。

 たとえばうちの場合、腰を据えてゆっくりと音楽を聴くシステムは、先述したものになりますが、普段、パソコンで適当に流している音楽や、動画、映画などは、別のシステムにしています。

 こちらは、4312Mという小型スピーカーに、プリメインアンプを使っただけのもので、それほど音に拘らないけれど、多少は良い音にしようと、そういう考えが前提になっています。

 もちろん侮るなかれ、きちんとパワーアンプをつけてやれば、こんな小さいのにと思うくらい、良い音が出ます。

 ――つまり、最低限必要なのは、再生装置(パソコン、CDプレイヤー)、プリメインアンプ、スピーカー、この三つですね。

 安いものを探して揃えると、ぎりぎり十万円くらいには収まるくらいでしょうか。


 置き場を考えよう。


 小さい、大きい、こうしたものは性能もそうですが、置き場というのも重要になります。

 ではまず極論から。

 38センチのウーファーを搭載し、2インチドライバー、ホーンを含んだ一対のスピーカーを鳴らすのには、最低限、ステレオ以外何もない十畳間の部屋が必要になります。あくまで最低限で、二十畳は欲しいかもしれません。

 ええまあ、うちは生活してる部屋だからそういうわけにもいかず、設置はできてるけど障害物も多いので、反響とか考えると、あんまり良くないわけです。


 重要な生活環境。

 これも、普通のアパートなんかだと難しい。だからステレオって敬遠されがちなんですよね。

 とかく大きい音を出す代物ですから、場所を選びます。うちは田舎で、周囲にはあまり家がないので気楽ですが、やはり夜は鳴らさないようにしています。夜の方が雑音なくて良い音なんだけど……こればかりは仕方ありません。

 そもそも。

 ステレオは大音量です。けれど雑味のない音ですので、耳が悪くなるといった弊害は、ないと断言はしませんが、イヤホンで音楽を聴き続けるよりは、よっぽど耳には良いはずです。個人的意見だけど。

 そのため、うちで鳴らしていると、窓を開けていなくとも外でも音が聞こえるくらいにはなります。なので一応、近隣住民のことは考慮しましょう。


 さて次項は、設置に関してです。これも併せて、購入基準にしてください。

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