どんなに風が強くても救われない

嫌なことがあった日は、いつもより暗い気分と一緒に帰った。


空も何処と無く暗い気がした。

真っ青な空なのに暗いんだ。


施錠はいっつも重たくて、家の中は夕陽で満たされていて。


夕方のキャスターが変わらず笑顔で写っている。


仕事から帰る母は疲れていて、真っ暗になる頃に帰る兄は、表情が読めなくて。



寝る時刻に帰る父も疲れていて。





満身創痍で起きる私は、飽きてしまった。



また、1日が始まる。


「風強いから気を付けなさいよ」


そう言われたって、私は飽きてしまった。

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