さぁさ、

もう眠ってしまいましょう。

「眠ったら全て忘れられるの？」

それは分からないわ。

「明日になったら全てゼロになれるの？」

さぁ、どうでしょうか。

「明日は来るの？」

眠ればきっと来るわ。

「夜は暗くて怖いの。」

いいえ。夜は怖くなんてないわ。

思い出して、想像するの。

いつだってあなたを見守っている

たくさんの優しさを。

暗くて遠くて触れなくても

確かにある温もりを。

目を瞑って呼吸を感じて御覧なさい。

嫌な気持ちは全て夜の闇へ溶かしてしまいなさい。

そこに灯る星達の燃える音を聞いて御覧なさい。

轟々と響く音、それはあなたの血潮、

そして懐古のせせらぎ。

思い出して、想像するの。

いつだってあなたの周りは優しさで溢れていることを。

「わたし、もう眠くなったわ。おやすみなさい。天使さん。」

そう、良い子ね。おやすみなさい。

きっと明日は、あなたの素敵な誕生日になるわ。

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