からっぽ宝箱

杜琴乃

詩を奏でる

寂しいこころが転がって

溶けるまぁるい氷の音が響く。

コロン、カラン、と

ぽっかり空いたその穴で響く。


空洞には音が鳴ります。

何も無い訳じゃありません。


この、虚無とさえ感じた心の空洞に

君がを添えてくれたなら

きっと素敵な音楽を奏でます。


「だからうたっていて。」


たとえ私の為じゃないとしても

誰かを思って書かれたことばでも

きっと素敵に奏でてみせましょう。


求愛する鳥の囀りで目覚める朝。

それもきっと心地良いと

今は思うのです。

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