第4話 ただの再会


 午後7時52分・・・集合時間22分遅れ


鈴「草成ぇ、遅れてごめぇ〜ん」


草「おっ、鈴が車運転してる・・・ちゃんとできるんだよな?」


鈴「はぁ〜?ちゃんと運転できるしぃ、なめんなよ?」


草「へいへい・・・それじゃ、お邪魔しますって明日も乗ってるのか」


明日「久しぶり、草成。なんか太った?」


草「うるせぇよ」


夏「あっ、草成太ってる」


草「夏も言うなよ、気にしてんだから」


鈴「じゃあ出発するねぇ」


明日「ねぇ、草成。大学楽しい?」


草「ん?まぁ高校の授業が全部科学に変わったもんだって思えばいいよ」


明日「で結局は?」


草「めっちゃ大変」


明日「あっはっはっ!だよねぇ〜」


夏「草成、彼女できたの?」


草「できてねぇよ、どこから流れてきたんだその情報」


夏「えっ?鈴から聞いたよ?」


草「お前勝手に情報流すな、てか拡張するな」


鈴「イェ〜い☆」


夏「あっ鈴、そこ止まらなきゃダメでしょ?」


鈴「あっ、ごめぇん」


草「で、今日行く場所は?」


明日「今日はひなが働いてる店に行くんだ」


草「そっか、たしか親子丼が美味い店だよな」


夏「そうそう、私何度か行ったことがあるよ」


草「そうなのか夏?」


夏「うん、3回くらい行った」


鈴「えっ、そんなに行ったの?なんかずりぃ。あっもう少しで着くよ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 午後8時14分ごろ


草「へぇ、結構洒落たところだな(やばい、ちょっと高そう)」


鈴「もう予約取ってあるからぁ」


夏「お腹すいたぁ〜」


明日「私も〜」


草「(へぇ〜、古い蔵を改装してるのか)二階かな?」


鈴「うん、そう」


夏「二階は予約席になってるんだ」


明日「ねぇねぇ、何頼む?」


夏「鈴はお酒頼んじゃダメだよ」


鈴「えぇ、飲みたいなぁ・・・」


草「酒飲むってゆうなら俺帰るぞ」


鈴「飲まないって、あっ、私りんごジュース」


夏「じゃ〜、私ウーロン茶」


明日「私も〜」


草「じゃ、僕もそれにしよっか」


鈴「何食べる〜?」


夏「草成、親子丼とそばのセットがあるよ?」


草「いや、僕は親子丼のミニでいいよ(フッフッフッ、こういった居酒屋風の店ではメインは少なめに、他の焼き鳥やサイドメニューを楽しむのが通なのだよ)」


夏「じゃあ、私は普通の親子丼で」


鈴「私も〜」


明日「同じのでいいよ、じゃあひな呼ぶね」


草「あれっ、その手どうしたの」


鈴「これっ?ピアノで腱鞘炎になっちゃった」


草「弾いてて?」


鈴「いや、調律でだよ?そんな弾いてて腱鞘炎になるわけないじゃん」


夏「ねぇねぇ、一人暮らし慣れた?」


明日「いやいや全然、この前なんて金縛りにあっちゃった」


鈴・夏・草「「「本当にっ!?」」」


明日「そうそう、ついお母さんに連絡しちゃった」


草「すごいな本当・・・あれ?鈴なんか目元変わった?」


鈴「あっ、わかるっ?今日先生にも言われたぁ」


草「どうしたんだいったい、そんなぱっちりしてなかったろ」


鈴「うん、家で3時間寂しくて泣いたらこうなったぁ」


草「3時間って・・・そんなに寂しかったのかよ」


鈴「うん、だから二重になりたいときは3時間泣くのおすすめするっ」


草「誰か俺を泣かしてみろよ」


ひな「いらっしゃい、あっ草成がいるwww」


草「うっせぇーな(うわぁ、あのコミュ症制服着てちゃんと仕事してるわ。すごいな)」


ひな「はい、ウーロン茶3とりんご1ね・・・はい、親子丼3とミニが1ね」


草「・・・(高校のときはあんまり喋るのが得意って感じじゃなかったけど、人ってかわるもんだ)」


夏「この前来たときにプリンサービスしてくれたよね?」


ひな「頼んだらあるよ〜、じゃ」


草「ひなはここでバイトしてるのか?」


鈴「えっ、違うよ」


夏「ひなの就職先だよここ」


明日「だから来たんだよ」


草「あぁ〜(だからLINEで私の店とか言ってたんだ、実家が食べ物屋なのかと思った)」


夏「てか、本当に草成スマホ持ったんだね」


明日「本当それっ」


鈴「うける〜」


明日「高校時代は持ってなかったのにね」


草「おかげでようやく情報社会の入り口に立ったよ」


ひな「はい、飲み物だよ〜」


草「おっ、どうも」


ひな「じゃ、親子丼もうちょっと待ってね」


草「(楽しみだな親子丼)」


鈴「ねぇねぇ、李がもう『美女と野獣』見に行ったんだって」


明日「えぇ〜、いいなぁ」


夏「へぇ〜、李も実家に帰ってるんでしょ?」


鈴「うん、でさぁ4Dで見たんだって」


夏「4D?」


明日「なんか座席が動いたりとか、水が出たり匂いが出るって言ってたよ」


草「(美女と野獣にそんな激しいシーンがあるのか?)」


明日「でも、4Dの見れる場所なんて郡山にあったけ?」


鈴「うん、ないから仙台に行って見に行ったって」


夏「アハハッ、ばかだねぇ〜」


鈴「うんうん、本当だねぇ〜」


草「(李か・・・最近LINEで話ししたけど元気かな、あいつ)」


鈴「そうだ今日オールする予定だけど草成も残る?」


草「ん、まぁ・・・LINEで聞いてみるか」


明日「草成そういうのダメそうだもんね」


夏「私もそう思う」


ひな「はぁい、親子丼だよ〜」


 午後9時ちょっと前


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


夏「やっぱりここの親子丼おいしいわぁ」


明日「うん、おいしいね」


鈴「みんな食うの早っ!」


草「あぁ・・・(クソッ、うますぎてもうちょっと食いたい・・・ミニなんかにするんじゃなかったぁ・・・だがしかしっ)」


ひな「はぁい、コロッケだよ」


草「(こいつだっ!)」


明日「へぇ〜、おいしそう」


鈴「すこしちょうだいっ」


夏「私、はじっこでいいよ」


草「居酒屋に来たとき、コロッケのうまい店は当たりだってのを親父に教えられてね・・・うん、うめぇ。あれ、みんなソースかけないの?」


鈴・明日・夏「かけない」


草「そうすか・・・」


夏「そういえば、鈴と明日はいつ帰るの?」


鈴「七日に帰るよ」


明日「私も」


夏「そうかぁ〜」


草「(こいつら実家暮らしじゃないもんなぁ)・・・ん?」


鈴「どうしたの草成?」


草「やっぱりダメだな、今日は一緒にオールできないや」


明日「そうか、残念だね」


鈴「帰りに送ってあげるよ」


草「ありがとう」


夏「ねぇねぇ、この唐揚げにレモンかけてもいい?」


鈴「えっ、いいよ」


明日「ねぇ、それ一口ちょうだい」


草「えっ、たけのこ?いいけど」


明日「あっ、ちょっとしか取れなかったぁ〜」


草「(吹部時代、あんまりこいつらの笑ってる顔見なかったもんな。よかったよ)」


ひな「ごめん、もうラストオーダーなんだけど注文するものある?」


鈴「もうないよ、ありがとう」


明日「うん、ありがとう」


夏「ごちそうさま」


草「あぁ、うまかった」


ひな「草成?」


草「ん?なんだ」


ひな「お皿になってるたけのこは食べなくていいんだよ?」


草「ゲッ!?(だって中まで火通ってるじゃんっ!)」


 午後10時30分頃


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


草「ごめん、送ってもらって」


鈴「いいよ、別に」


夏「今度はオールできるようにしろよ」


明日「じゃあね、私たちはオールして楽しむから」


草「くっそぉ、俺だってカラオケに行きてぇよ」


鈴・明日・夏「「「じゃあね、また今度」」」


草「あぁ・・・(また今度っていつのことやら・・・)」


草「(今度はトモとか李や吹部の奴ら呼んでまたやりたいなぁ・・・んで今度こそ普通サイズの親子丼を食おうっ!)」


草「さてと・・・」


 LINE


 西木 草成


『さてと』 23:22


『今日はありがとう』 23:22


『今日の話を』 23:23


『小説にします』 23:23


『今日参加したメンバーを』 23:23


『実名では出せないのですが』 23:23


『それぞれ』 23:23


『自分がこう読んで欲しい名前を』 23:24


『書いてみてください』 23:24


『やりたくない人は返信不要です』 23:24


『朝5時までには書き上げます』 23:24


『それではよろしくお願いします』 23:25


 執筆開始 午前1時12分(読んでくれますように)

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