第2話 ただの告白
「なぁ、お前いい加減諦めないか?」
「だって、あなたのこと好きだもん!」
「・・・何回も説明したけど、俺にはもう彼女がいて、お前とは付き合えませんってなんども言っただろう?」
「うぅ〜っ・・・じゃあその彼女呼んできてっ!」
「はぁ?無理に決まってんだろ。呼んでどうすんだよ」
「うぅ・・・えぇ〜っと、勝負するっ!」
「なにを?」
「ふぇ?えぇ〜と、料理とか?」
「あぁ、それなら勘弁してやってくれ、あいつ料理できねぇから」
「えっ、じゃあえぇ〜っと。外見とかで勝負よっ!」
「それならやめとけ、お前絶対に負けるから」
「な、な、なんでそんなことわかるのよっ!」
「だって、あいつノーメイクで男を何人も落とすやつだぜ?そんなやつに勝てるかよ」
「えっ(た、た、確かに外見には自信ないけど、そんなノーメイクで男を何人も落とすなんてビッチじゃないのよっ!あれビッチって関係あったけ?)」
「とにかくお前とは勝負にならん、わかったらおとなしく帰れ」
「うぅ・・・じゃあ彼女の写真を見せなさいよっ!」
「はぁ?」
「彼女の写真を見してもらって、それでも彼女の方が可愛いって思えるんだったらあきらめようじゃないのっ」
「・・・待ってろよ・・・ほれ」
「・・・って、これラノベの表紙?この作者さんがあなたの彼女?」
「いや、この表紙の女が俺の彼女だっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁぁあああああああああっ!」
「なんだ文句があるのか?」
「だ、だ、だ、だって二次元よっ!紙よっ!体重ゼログラムよっ!」
「はぁ、わかってないようだがこういった二次元の女ってのはな男に好まれるような性格と体型と外見をしてるんだぜ?俺が恋に落ちてなにがおかしい?」
「で、でもぉ・・・(あんまりよあんまりっ!私だってオタクの時代はあったけど・・・でもっ!・・・あれこの絵って・・・)」
「どうしたんだ」
「この絵って・・・私の絵?」
「はっ?」
「この絵、描いたの私っ!」
「・・・ちょっと待てどういうことだ」
「私、ラノベの挿絵とか表紙を描く仕事をしてるんだけどこの絵書いたの私よ?」
「・・・お・・・」
「お?・・・ってどうしたの急に跪いてっ!?」
「お義母さまっ!俺は彼女が好きですっ!愛していますっ!どうかエリーネ様を俺の正式な嫁と認めてくださいっ!」
「おことわりよっ!」
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