第2話 山 頂

俺は目を覚ますし 辺りを見回すとトキさんは居なくなり目の前にはバックと黒いカードが置いてあったそれはトキさんと出会い出会いが現実のこと確認させてくれる

暫らく見つめていたが其れを持つて外に出てみた

爽やかな朝日と緑風が翌日だと示している様だった 背伸びをし頑なつた体を

解す様に柔軟をする 暫らくすると体の違和感に気が付いた右手の痺れと欠損が

無い そして体が軽い・・・?トキ様がくれた身体強化と実感した

「トキ様~!!ありがとうーー!!」

俺の絶叫が 木霊(山彦)するすると頭の中に声がする


『おはよう御座います そして初めまして 私は円まどかと申します』


「え?トキ様の眷属・・・!そう言えば円さんが説明してくれると言ってましたね」

(はい 宜しくお願い致します それと声に出さずとも頭に念じるだけで伝わります)

(了解致しました 此れから 色々な場面で指導して下さい宜しくお願い致します円さん)

(いえいえ 此方こそ宜しくお願い致します薫さん)

まだまだ会話は硬いが其の内慣れるだろうと思いながら洞窟に戻る

周囲を清掃してクライミングの準備と共にマジックバックにリュックを入れる

祠に参拝して登山を開始する

山頂を目指して快調に登る 昨日までの動作が嘘の様に可也の速度で登り切った

 超人気分だが腹が減るのはやっぱり人間で 糧食を出して大岩に座り食事をしなが

麓に有る地元の景色を堪能しながら 思考する


「此れから 如何しようかな?」


「薫様 其れではお勧めの山が有ります其処に行かれては如何ですか?」


「ん!山かー それ良いね行ってみるかぁー」


「其れでは かおる様準備を致しましょう」


「下山をしたら 実家に帰りましょう3日も有れば大丈夫だと思います」


「え!そんなに大変なのか~!」


そんな呟きをしながら 実家に戻ってきた

「ただいまぁ~」

玄関から声を掛けると 奥から声がした母の声だ


「おかえりー 随分早かったのね」


リハビリ目的の登山だったので 7日間の予定で家を出たからだ 暫らく母と

雑談をした後 裏の蔵へ向かった蔵の中には生前父の残したコレクション等

雑然と置かれていた 其の中から円の指示した物を神袋に詰め込んでいく

かなりの物が収納されたが 重さが変わらない事に驚愕した

選んだものには幼少のころの絵本やアニメDVD等が有った いったい何に使用するのか疑問を浮かべる 自分の部屋に戻る際に母に蔵の整理をしたことを伝えて

部屋に入ると円さんと今後の段取りを話し合う 

(円さん 山に行くだけなのに何で 3日も掛かるの?)


(実は暫らく此処に戻れないのです 其れが何時までかは分かりませんが 其の為に

 万全の準備をしたいと思います それとこの神袋には多種多様な機能が付いてます 追々説明致しますが 薫様は頭で念じるだけで中にある物は出てまいります 収納力は無限で 望めばこの部屋も入ります この場合其の中には生き物が入れますし付属するものが有れば全て機能いたします)


「・・・・・・・・・・・流石に言葉も出ない」


「お兄ちゃん ごはんだよーー」


妹の声だ 茶の間に居る妹に声を掛ける


「ちぃ!相変わらずお前の可愛い声は 良く通るな」


「もう!声だけ~~」


「いやいや 全部可愛いよ」


妹が満面の笑みを浮かべた 俺の大好きな笑顔だ 家族での夕飯は俺の最大の癒しだ

命を掛けても守りたい 戦場で幾多の悲しみを経験したから余計にその思いが強く成ったようだ・・・・・さあ明日からは買出しだ


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る