マーシャン
ユーキスの秘密
金色の粒が降ってくる。
木々も金色に見える『マーシャンの奇跡』と呼ばれ
この時期はネプチューンからの来客もあったが今はない
守人の当主ホセは岩に腰かけていた
「ワッ、ユーキスわざとやっただろ。」
宙に飛ばされた金髪の少年をペガサスが受け止める
「軽くやったのになんで交わせないんだよ鈍感。」
赤毛の少年がひょいと繰り出された剣をよける
もう色あせ銀髪になっているがホセと同じ金髪に王家特有の左右違う色をした目とした孫のユーリと養子のユーキスをホセは可愛がっている。
「相変わらず魔力を操るのが下手だなユーリは、ソラもアイツはほんとにアルテミス様の息子か。」
赤髪の青年の言葉にホセも苦笑する。
「まだ幼いからこれからだろ。魔術はダメだがユーリは打たれ強い、コーリィンの剣の稽古をアザだらけになりながらもう受けているぞ。ユーキスは集中力がきれて投げ出すんだ。」
他の重臣にも言われるとこの調子なのでユーキスはブーたれる。
「ユーキスのことを知り合いに頼んで調べて貰ったんだ。異世界から送られた子供らしい。」
ホセはパイプに葉を詰めて火をつける。
「異世界?」
「カラーは気づいてなかったんだけどな。見つけた時に小さいチップを赤坊のユーキスが握っていた。そのチップをやっと開けて見ることが出来たんだけどな。チキュウてとこから希望をたくされ送られたんだとか。」
まだ乳飲み子を一人で?
赤坊は守る者がいなければあっというまに死んでしまう。
チキュウという場所には秘法でもあるのだろうか?
「ヒディーくん、少し残れるかい?そのチップとやら目で見てみたいがコーリィンが帰るまで孫達を見ていなくてはならないんだね。」
すっかり隠居だなとヒディーが苦笑する。
「だいじょうぶ、俺は自由な龍だからな、ちょっと遊んでくるか。」
ヒディーがメチャメチャな訓練になっている二人に突っ込んでいく。
見事に二人そろって転びヒディーに抱き上げられる
何事もなければよいが……息子を亡くし娘に守人を任せたことをホセは後悔していた
もうしきたりなど無意味なんだろうな…………。
ウニバルゾには循環するエナジーを見張り闇から守るためと言われている仕来たりがある
ほんらいなら長男のヒスイが守人を次ぐ役目だが病に倒れ命をおとした
次男もいるがホセが外で作った子
で守人にするわけにはいかなかった
もう今の王と婚儀を挙げ、子供もいたカルメンを守人につかせるのは忍びなく次男をとおもっていた矢先に闇の暴走がおこり次男のジェイドはマーシャンの一部ごと闇にのまれた
ホセ自信も闇の呪縛で体を壊している
これで良かったのだろうか?
屋敷からも見えるギザギザの岩をみつめため息をつく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます