龍王の息子
捨てられた赤ん坊は柔らかな小さな華々が咲く小さな窪みに落ちた。
小さな赤ん坊は泣き声をあげた。
そばの洞穴から一頭のペガサスが表れ赤ん坊にそっと寄り添い乳を与えた。
赤ん坊は小さな口で乳を吸い始めた。
なんて残酷なことを………。
ペガサスは、ペガサスの王族の娘のベガだった。
彼女は出産をするため洞窟にこもっていたのだ。
それから彼女は乳を赤ん坊に与え続けた。
ある日この谷を一人の老婆が訪れた。
「ベガ、その子は守人の息子かい?」
ベガの息子、ソラとともに腹に寄り添うように眠る赤ん坊を見て老婆がきく。
「そうです、あの者は龍王の資格ありません。人の子はなんて成長が遅いのでしょう。ソラは歩けるのにこの子はまだ歩けない。」
老婆は優しくマントで赤ん坊を包む。
「あの者には魂送りの力はもとからあまりなかったが。強引に意地をはるからエデンに嫌われたのじゃ。守人を監禁などするから闇の力が暴走しとる。 運のいい赤子じゃ。乳はもう老いぼれじゃ与えられんが母の元に帰れるまでババが育てやろう。」
赤ん坊はベガの乳を飲み、老婆からも愛情を受けスクスクそだった。
一才を向かえるころに老婆の故郷、『マホロボ』に預けられた。
「なんで走れないのさ?仕方ないな僕の上に乗りなよ。」
ソラが背中にまだ小さなユウリと名ずけられた子供を乗せあちこち走りまわった。
子供は聖獣のことばがわかった
聖獣達に知識を学んだ
村にいるより森が好きな男の子はやがて監禁のとけたカルメンの元へ帰ることになるのだった。
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