第5話 おじいさんが僕のおじいちゃん
「でもどうして公園のことやパンクしたことを知っているんだろう。僕には見えな
いだけで本当におじいちゃんがいるのかな。」
翔太は心の中で考えた。
しばらくしておばあちゃんを部屋まで連れていって、翔太は施設を出た。
「おばあちゃんは今でもおじいちゃんと一緒にいるんだ、何も変わっていない
んだ」
ペダルをこいで家に帰る途中、あの公園の前を通ると、パンクを直してくれたおじいさんがベンチに座っていた。
「おや、今度は帰り道だね、もうパンクはしていないね」
「おじいさん、さっきはありがとう」
「パンク修理なんて朝飯前さ、この自転車第切にね。あそうそう、おばあさん、
お饅頭とても喜んでいたよ、ありがとうって」
「本当?それなら良かった。 えっ?」
どうしてお饅頭のこと、知っているんだろう。このおじいさんは僕のおじいちゃんなのかな、うん、きっとそうなんだ。でもママに言ったら信じてもらえるかな。
「おじいさん、おばあちゃんをこれからも守ってね」
翔太は薄暗くなった街並みの中をおじいさんの自転車で家に向かった。
何だか嬉しくなってペダルがとても軽く感じた。
おじいちゃんの自転車 ジャッキーとしお @Jackey
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