埋もれた名作は、なぜ埋もれたままなのか

左安倍虎

なぜこんなに素晴らしい作品が埋もれているのか

 カクヨムを巡っていると、とても素晴らしい作品なのに、内容ほどに☆やPV数が得られていない作品がまだまだたくさんある、と感じます。

 評価を得るために一番大事なことは、もちろん作品のクオリティを上げることです。ですが、クオリティは十分高いのに、そのクオリティにふさわしい評価を受けられていない、と感じる作品も多いのです。


 いろいろな作品を読んでいくにつれ、「良い作品なら埋もれたままにはならないはずだ」と言うのは幻想であるということがわかってきました。

 ウェブには膨大な小説があり、小説の評価には時間がかかるので、全ての作品に均等に光が当たるわけではないからです。

 特にカクヨムはまだ読者数が十分とはいえないため、運悪く人目に触れていない作品も多いことでしょう。


 しかし、埋もれている作品は単に運悪く日の目を見ていないだけだ、で終わらせてしまっては手の打ちようもありません。

 今まで見たところ、そうした作品にはある共通の傾向が見られることも事実です。

 このエッセイでは、そうした作品が埋もれている原因と、可能ならもっと評価されるための解決策についても考えていきたいと思います。


 なお、「埋もれている」の基準は主観でしかないですが、☆が100以上稼げていれば私は埋もれていないと判断します。

 それ以下の評価で、これはもっと評価されてもいいのではないか、と感じた作品は「埋もれている」と判断しています。

 このあたりの判断基準は人それぞれでしょうが、埋もれている作品が多く存在すること自体は確かなのではないかと感じています。


 では、まずは最初に埋もれてしまう原因「ジャンルの壁」について考察します。

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