三 心が震えるのは、瞬間の出来事、それが今で未来で過去
○ 高校 講堂 新学期 9月
新学期、始業式の講堂、校長の訓示が行われている。
生徒が雑然と列を成している、窓から放射光。
XXX
微かに揺れる照明。
敬 「あれ?揺れてる・」
晴心 「そうかな?」
ざわめきだす生徒達。
紗子 「揺れたのかな?」
らんぶ 「揺れたよ・・だぶん」
(倒れる音)
女生徒 「キャ~」
栄治 「おい、ハル!」
ハルがひざから崩れ落ち、そして気絶している。
晴心 「おい!ハル・・・」
らんぶ 「ハル!」
紗子 「・・・ハルちゃん」
取り巻く生徒達。
校長、教師達に目配せしている。
XXX
ハルが担架に乗せら、運び出される。
○ 保健室
ベッドに寝かされているハル。
紗子 「・・・」
覗きこむと、眼を覚ますハル。
紗子 「あぁ、覚ましたっ!・・」
XXX
晴心 「良かった、びっくりした、貧血だった?」
ハル 「・・ゴメン・・」
晴心 「貧血なの?」
ハル 「地震が・・・」
晴心 「震度2だって」
紗子 「ドウンって来たけど・・」
ハル 「・・・」
晴心 「今日は帰ろうか」
ハル 「・・・大丈夫」
ベッドから起き上がるハル。
○ 教室
ハルの周り、紗子とらんぶ。
らんぶ 「大丈夫?」
ハル 「(うなずく)」
紗子 「びっくりさせるなぁ」
光一 「どうしたんですか?」
光一(15)が声をかけてくる。
紗子 「始業式で倒れた娘だょ」
光一 「そうなんだ・・」
ハル 「・・・誰?」
らんぶ 「転入生・・」
光一 「俺も・・思い出して怖かった」
らんぶ 「何を?」
光一 「あの地震・・そして」
ハル 「・・・」
紗子 「もしかしたら、君も?」
光一 「そう、・・避難者」
XXX
晴心と敬、栄治が来る、紗子とらんぶ、ハルが机を移動
している。
敬 「何で俺らが手伝わされる・・」
栄治 「まぁいいじゃん」
敬 「それにしても、残暑厳しすぎ・・」
額の汗をぬぐう。
紗子 「アイス食べたぃ!」
らんぶ 「はっ!それ最高」
ハル 「・・・うん」
晴心 「あの・・」
敬 「女子って・・」
栄治 「冷たいものは余計汗かくぞ」
タオルで顔を拭く。
晴心 「まぁ・・寄ってく?」
光一に声をかける晴心。
○ 廃工場 その後
廃工場の中、ビールケースのテーブルを囲う、晴心と敬、
栄治、紗子とらんぶ、ハル。そして光一。
バーアイスを舐める。
XXX
紗子 「なに、ここっ?」
紗子が、部屋の中をウロウロする。
栄治 「なんとなく涼しいだろ」
薄暗い空間には、油のにおいと床のしみ。
敬 「ほれ、扇風機動くんだぜ!」
大型のさびた扇風機が回りだす。
紗子 「電気は?」
栄治 「・・発電機!直したんだよな」
敬 「すごいだろ」
黒い機械が、うなっている。
らんぶ 「電気はありがたいね」
紗子 「はぁ~生き返るぅ」
扇風機の風の中に、ブラウスの胸元。
ハル 「・・・」
晴心 「光一は何でここに?」
光一 「不思議な縁・・原発避難者だから汚染されてるって、
いじめにあってたんだ・・それを知った峰雄さんが、
呼んでくれた・・でも・・なぜ知ったのか、隠してたのに
・・」
晴心 「そっか・・いじめか・・ひどいな汚染されてるなんて」
敬 「なんだと、俺が仕返ししてやろうか?」
紗子を扇風機の前から押しのけ、そこでジャブをする敬。
紗子 「もう・・光一君は悪くないのにね」
らんぶ 「そうだよ!」
光一の後ろに立って。
光一 「いや、汚染ていうのは、ただのきっかけだよ、奴らは
目をつけた者は、なんとしてもいじめるのさ」
晴心 「ここは大丈夫、そんな人は居ないから」
栄治 「だよ!」
光一 「そうなら良いけど・・」
晴心 「峰雄さんが何で光一の事知ったのかって言ってたけど、
聞いてみた?」
光一 「わからないって・・」
晴心 「そうなんだ・・」
光一 「でも・・・ハルさんに会ってわかった気がする・・」
ハル 「・・・」
紗子と敬が、扇風機の前の領地を取り合う。
○ 和菓子店 居間 10月
嵐の吹き荒れた日
(TVの映像)
増水した川、堤防が決壊して渦巻く濁流、流される家。
呆然とその映像を見るハル。
晴心と誠一郎、ニイノとらんぶが視聴する。
らんぶ 「・・あの家・・私の家・・」
ハル 「・・・(えぇ)」
晴心 「えぇ、マジで・・」
ニイノ 「ホントに・・大変!」
誠一郎 「・・・」
らんぶ 「そんな・・」
XXX
らんぶ 「お父さんから、メールが来た・・」
晴心 「なんて?」
らんぶ 「避難して、みんな無事だって・・・」
半分泣き顔のらんぶ。
晴心 「良かったね」
ハル 「・・・(うなずく)」
ニイノ 「記録的ゲリラ豪雨だって、最近多いわね・」
誠一郎 「温暖化だろうか?」
らんぶ 「・・・」
誠一郎 「水も空気も、絶妙なバランスだから生きていける」
ハル 「・・・」
らんぶ 「・・・」
晴心 「らんぶ、会いに行く?」
らんぶ 「今行っても、私・・何も出来ない・・」
目をつむる。
ハル 「会うことが大事だよ」
晴心 「そうだよ、行ってきなよ」
らんぶ 「どんな?どんな気持ちで会えばいい?」
晴心をにらむらんぶ。
ハル 「わからない・・・けど」
晴心 「きっと会いたがってるはず・・」
らんぶ 「・・・」
○ 和菓子店 店頭 12月
クリスマスツリーを飾る晴心とハル、のいん。
のいん 「イルミは青がいいな」
ハル 「青?ってある」
のいん 「青と白だと、COOLだよね」
イルミネーションを木に巻付ける。
ツリーにアイテムを取り付ける晴心。
晴心 「デコレーションってセンス問われるよ」
のいん 「兄貴のセンス・・まるでないってことだね」
俯瞰でツリーを見るのいんとハル。
晴心 「はぁ・・(にらむ)」
晴心も並んで見る。
ハル 「なかなかだよね・・・」
のいん 「タダ飾ってある場所が、ここだと・・」
ガラスの引き戸の横に立つツリー。
晴心 「・・・こんなとこで誕生会してほしくないだろうに・・」
のいん 「浮いてる・・てゆうか、ライバル応援してどうするの」
向かいの洋品店のサンタのポスターを見るハル。
ハル 「私・・サンタになりたい・・・」
のいん 「ぇっ、私も!」
晴心 「コスプレになっちゃう」
ハル 「コスプレ?」
のいん 「お客さん来るね!」
ハル 「和菓子でケーキ作っちゃえば・・」
晴心 「我が家はそれでいこう!」
晴心がハルの手をとる。
のいん 「えぇ~ケーキ予約しちゃった・・」
晴心 「お前が応援してるだろう!」
ハル 「お客さん来るのかな?」
晴心の手を振り切る。
晴心 「いつも通りだろうね・・」
ハル 「・・サンタ着たいな・・」
のいん 「えっ!・・それはいいよね」
晴心 「店ではダメでしょ・・・部屋でなら・・・」
ハル 「・・・いやらしい」
のいん 「兄貴・・・」
○ 廃工場 日替わり
通知表を見る晴心とハル、光一がいる。
晴心 「まずいな、成績下がってる」
ハル 「やった!1ばっかり!」
紗子 「1・・」
ハル 「一番ってことだよね」
晴心 「そうだよ・・一番下、下の下」
(着信音)
晴心 「・・らんぶからメールだ」
スマホを操作する。
紗子 「見せて・・えと、(思い出がすべて流されました。
やっぱりママって呼べません、しばらくこっちに居ます)
だって」
ハル 「呼べないよね」
晴心 「物は消えたけど、思い出は?・・」
光一 「消えないはず・・」
ハル 「死んだ人の、思い出は?」
光一 「そこで停まってる」
晴心 「乗り越えれるかな?」
光一 「どうだろう?・・らんぶ次第かな」
ハル 「・・・残ったっていいよね、書き加えれば・・」
晴心 「無理に忘れなくてもいいんだ」
光一 「そうだ・・」
ハル 「死んだ人の気持ちは・・・」
XXX
敬と英治、紗子が顔を出す。
紗子 「何の話?イブ?でしょ」
ハル 「・・・」
晴心 「・・・」
光一 「・・・」
紗子 「お二人さんは、一緒に過ごすの?だよねぇ」
晴心とハルの後ろに立ち。
晴心 「家族でだけど・・」
紗子 「お正月もでしょ、たまには二人っきりがいいよねぇ?
ハルちゃん」
ハル 「・・・」
紗子 「ほら、女の子はみんなそうよ・・晴心!プレゼント用意
してるよねぇ」
英治 「言っちゃったらまずいよ」
敬 「だよ、でも何で男だけ?交換だろ?」
紗子 「バカね、女の子にはとっておきのプレゼントがあるのよ!
ねぇハルちゃん」
ハルの肩をつかんで。
ハル 「・・・」
英治 「えぇ!そうなの?」
敬 「マジで!」
晴心 「冗談は止めてくれ」
顔を伏せる晴心
紗子 「やだ、晴心!耳、真っ赤じゃん」
晴心 「・・・」
ハル 「・・・」
紗子 「誰?・・」
中央で、男子を見渡す。
敬 「・・・?」
英治 「・・・?」
光一 「・・・?」
紗子 「だから、誰・・?、私のプレゼントが欲しい男子はっ?」
顔を伏せる男子。
晴心 「・・・あぁ!らんぶからメールがあったんだ!」
敬 「なんだって!」
英治 「おぉ!見せて見せて」
晴心のスマホを見る敬と英治。
紗子 「・・・おいっ!」
光一 「やっぱり、みんなで集まろうよ!」
光一をにらむ紗子。
ハル 「うん!」
敬 「そうなるよね」
うなずく、英治と晴心。
紗子 「・・・いくじなしめ」
○ ヘリコプターから中継 晩秋 12月
ヘリコプターが飛ぶ、遠くに見える街、一部が煙っている。
中継の声「見えますか、非常に強い南風が吹いています、1時間
ほど前発生した火災があっという間に、強風に煽られ
広がっています、今その風と熱風で、近づくことが出来ま
せん・・・放水の水が霧になって、炎に届いていないよう
です・・もうすでに何箇所にも火の海になっているよう
です・・・」
○ 街からの中継 直後
中継の声「はい、今火災現場の北側の建物の上からのカメラで撮影
しています。強い風で火災の勢いは衰えそうにありません、
放水もほとんど効果がないようです、・・幸い住民の方は
いち早い避難が・・・?はい・・避難できていない・・
取り残されている!」
消防サイレンの音、建物の崩れ落ち、火の粉の上がる光景。
○ 晴心の家(和菓子店)の前近く路上 同時刻
晴心と誠一郎、ニイノが火事の火柱が上がる中、規制線で
我が家の方に手を伸ばす。
消防団員「危ないから・・・下がってください」
晴心 「ハル、のいん・・・まだ中にいる」
誠一郎 「逃げ遅れたか・・」
ニイノ 「・・そんな・・」
消防団員の制止を振り切って行こうとする晴心。
晴心 「・・・」
誠一郎 「無理だ!」
晴心を羽交い締めにして止める。
火柱が渦巻いて竜巻になって吹き上がる・・・。
黒い煙が天に向かう。
○ ヘリコプターから中継 その後 夜
中継の声「火の勢いは、収まり、先程まで吹いていた風も収まって
きました、今雨が降っています、それでもまだ所々、赤い
光が見えますね・・・あぁ、こちらの和菓子屋さんで
しょうか、一軒だけ延焼してません、残ってるようです・
・奇跡です・・」
○ 晴心の家(和菓子店)の前 その後
消防署員が、ハル、のいんに毛布をかけ、家の中から
出てくる、駆け寄る晴心とニイノ。
ニイノ 「良かった・・何でもない?怪我とかしてない?」
ハル 「・・・」
のいん 「・・怖かったよ」
晴心 「・・・」
ニイノ 「良かった、良かった・・」
三人を抱きしめるニイノ、見守る晴心。
周りには、焼け落ちた材木や、壁の焦げたビル。
XXX
敬 「お~い!持ってきたぞ」
英治 「発電機!」
リヤカーに乗せた発電機を店の前に置く。
発電機が黒い煙を吐き出す。
誠一郎 「電気は、現場検証が終わったら、張り直すって・・」
ニイノ 「水道は?」
誠一郎 「それはもちろん大丈夫」
晴心 「じゃ、すぐに店再開できるね」
ニイノ 「そんな雰囲気じゃないけど・・」
誠一郎 「それでも、始めよう・・・なぁ」
晴心 「うん!、クリスマスケーキから・・」
誠一郎 「ハァハァ!家、和菓子屋だけどな」
ニイノ 「ええ、そうね」
○ 廃工場 日替わり Xmas
晴心とハル、敬、英治、紗子、光一。
敬 「クリスマスの雰囲気じゃないけど
英治 「約束通り、集まれた」
紗子 「良かったねぇ」
晴心が箱を開ける。
ハル 「はい!、クリスマスケーキ!」
晴心 「和菓子の・・だけど」
敬 「晴心が作った?・・じゃないよな」
英治 「まさか・・えぇそうなのか?」
ハル 「大丈夫です・・おじいさんが作りました」
紗子 「・・なら、安心だねぇ」
晴心 「・・・」
敬 「チキンもあるぞ!丸焼け・・・」
英治 「・・丸ではない、ナゲット!」
紗子 「まあまあ、落ち着いて・・ケーキカットお願いっ!」
晴心 「何人分だ?1,2・・6だな」
一斗缶に焚かれた炎。
ハル 「着ぶくれで、動きにくい・・」
晴心 「切れたぞ、取って」
ケーキを乗せた皿を回す面々。
XXX
光一 「灯のない世界は、それは星が綺麗で、でもその微かな
光じゃ、恐怖心は癒やされなくて・・」
あの日から数日間の夜と同じ
光一が思い出を語る
(光一の回想)フラッシュバック
暗闇を走る車。
助手席から、暗闇を見る光一、窓ガラスに疲れた顔が映る。
XXX
やがて、街の明かりが見えてくる。
光一 「あかり・・・」
○ 和菓子店 店内 12月
誠一郎とニイナ、晴心が、お菓子を食べながら、お茶を
飲む。
ニイノ 「・・焦げ臭いのは仕方ないけど」
晴心 「お客さん来ないね・・」
誠一郎 「近所の常連さんも居ないし」
ニイノ 「変な噂が・・」
晴心 「どんな?」
ニイノ 「この家が焼け残ったのは、何か取り憑いているって」
ハル 「・・・」
晴心 「売れ残ったのはどうする?」
誠一郎 「避難所にでも持ってくかぁ」
ニイノ 「そうね・・」
晴心 「・・・」
XXX
誠一郎運転するの軽貨物が店の前に停まる。
晴心とハルが出迎える。
誠一郎 「避難所に差し入れに行ったが、もう閉鎖されたから、
介護施設に置いてきたよ・・」
ハル 「いいことしましたね」
晴心 「まあ、いいか!まずくてもクレーム来ないし・・」
誠一郎 「クレームが来たことはない!」
晴心 「俺が作ったのも・・・」
誠一郎 「晴心のなんか持っていけるか」
晴心 「ひどいな、形はいいんだよ」
ハル 「ほとんど歪んでるけど・・」
晴心 「ダメじゃん!歪んでるかな?」
ハル 「それが分からなきゃ問題よ」
晴心 「・・・お先真っ暗・・」
XXX
夜、焼け野原にぽつんと灯る家の明かり
クリスマスツリーがまだ光っている。
夜の空が綺麗に見える
○ 焼け跡 日替わり 12月
瓦礫の中で、何かを探す人々、その中に晴心やハル達。
ハル、マスクをした顔、すすと涙と鼻水。
しゃがみこんでいる。
晴心 「大丈夫?・・・」
と、タオルで、その顔を拭いてやる。
ハル 「・・・」
晴心 「何か見つかった?」
焦げたアルバムをめくると、焼けていない家族写真。
ハル 「こんなものしか・・」
XXX
コンテナを運ぶ晴心とハル、積み上げ、そこにシートを
掛ける。
ちらつく雪が少しずつ積もり始める。
そして、黒かった一面が白く覆われていく。
その風景は、まるでそこがもともと原野だったかのように
見える。
夕日が斜めに射し、様々な影が伸びていく。
○ 和菓子店 店内 1月
父 神呂木 清造(45)父が原発から帰ってくる。
再稼働の仕事をするために
のいん 「お父さん!帰ってきたの?」
清造 「この子達が?」
ニイノ 「らんぶさんと蘭人君だよ」
晴心 「おかえり・・」
ハル 「おかえりなさい」
清造 「俺、こっちの発電所で働くことになったから、また一緒
に暮らせる」
のいん 「やった!」
ニイノ 「長い間、お疲れ様でした・・」
誠一郎 「よくやった・・」
ハル 「・・・」
晴心 「どんな仕事してた」
清造 「これ見て・・」
スマホの画面にタンクの写真。
清造 「こうゆう・・汚染水を貯めるタンクを作る仕事」
晴心 「難しい?」
清造 「調整だな、主に、何しろ急ごしらえの配管なんかが
ごちゃごちゃ・・そこに恒久でタンクを作らなきゃ
いけなくて・・」
ニイノ 「プレハブの宿泊所で、お風呂も少し離れたとこで・・ね」
清造 「夏は、防護服だろ、だから30度以上の日は休みなんだ」
誠一郎 「頑張ったな、会社が一人悪者になって、日本人みんなが
・・」
清造 「政治の要望で作ったのに、見放されて、日本が工業大国
になったもの・・でも」
ニイノ 「温暖化のことはもう誰も忘れてるんだよ」
晴心 「再稼働出来るのかな?」
清造 「そうしなければ・・頑張るよ」
ハル 「そんな・・避難してる人達の気持ちは・・」
清造 「解ってる・・でも社会悪なんて・・」
誠一郎 「悪者じゃないさ、そのために働く人、そして電気を必要
としてる人にとっては・・」
ハル 「・・・」
晴心 「再生エネルギーは?」
清造 「確かに増えてるが、それですべて賄えるなんて、幻想に
すぎない」
ニイノ 「電気のない生活が出来る人なんて、もうどこにも居ない
のよ、日本には」
誠一郎 「災害列島だから、昔から、そのたびに再生してきた」
ニイノ 「その度に強くなるのよね」
晴心 「忘れていってるだけじゃない」
誠一郎 「みんな、心の中で準備はできてるさ」
清造 「最悪に備えて・・出来ることはすべて準備していくんだ」
ニイノ 「ここも、新しい街になる、もっと強い街に・・」
誠一郎 「あそこの酒蔵も、他の蔵で作るそうだ・・」
晴心 「プレハブで商店街を復活するらしい」
左手で鎖骨あたりを擦る。
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