第4話魔法教習(2)

 担任はまだまだ話を続けていく。

「ここまでを軽くおさらいするとだな、魔法には、火、水、自然、雷、光、闇、無の7属性があって、相関もあったりする。また、それは、人の魔法の得意不得意に影響する。さらに、得意な属性は目を見れば判別可能だが、カラーコンタクトで隠せることも念頭に入れてほしい、と、ここまで話したわけだ。」

 ここまでの話を聞いて分かった人もいるだろう。俺は都合があって、目の色を隠して生活している。カラコンの色は赤で煌と揃えている。でも、本来の色は黒。つまり先生のいうところのスーパーレアな存在なわけだ。

「ここまで話したので、特殊属性の話をしよう。特殊属性というのは光、闇、無属性のことだ。なぜ特殊かというと、基本4属性とは扱いが大きく異なるからだ。

 光は光を操るのみでなく光の関するものすべてに関われる。つまり、光によって温度が変わるときの変わり幅を変えたり、光を湾曲させて幻覚を見せたりできる。

 闇は影を操作するのがメインだが、暗視能力をつけたり、暗闇で活躍していく属性だ。それ以外にも、冷気を多少操れる

 そしてスーパーレアな存在である無属性だが、こいつの能力は実に多岐にわたる。つい7,8年前に発表された情報なのだが、無属性は属性の中の個人差が非常に激しく人によっては死にかけの人間すら全快にするほどの回復能力、無や別の物質からものを作る錬成、錬成の逆で物質を原子に分解するディスラプション、テレポート、等々の能力を持っているらしい。」

 無属性の人間はほかの属性にはできない、回復やテレポートが使えるから、悪い方向に悪用されやすい。そんな側面もあるのだが、みんなわからない。傷治せていいじゃないか、とか、テレポート便利じゃないかとかって言ってくる。それがしんどいから目を隠すようになった。まあ、それだけが理由じゃないけれど、そちらはまた追々。

「これは中学で聞いただろうが魔法を使う際、魔力というものを消費する。この魔力は生命活動にも必須で、完全に尽きると死んでしまうこともある。どうか、気を付けてほしい。あと、この魔力量にも大きな個人差が現れることを覚えておいてくれ」

 ちなみに、うちの家族は家系的に魔力が多いらしい。なので、家族みんな、魔法に関してはエリート中のエリートだったりする。

「本校は魔法高校と名乗っているので当然魔法教育に重きを置いている。みんなの得意属性を知るのも教育の一環だ。なので、いまから、それぞれの得意属性を教えてもらいたい。正しくは教えてもらうのではなく、チェックさせてもらう。これがそのための器具だ」

 担任はそう言ってガラスの棒と、ふしぎな形をしたグラスをみせてきた。

「みんなには、このガラス棒に魔力を流してもらう。そのガラス棒をこのグラスに入れると複数の色に分かれる。このグラスの中で占める面積の最も多い色の属性が得意属性ということになる。ちなみに多い人で4色ほどに分かれるそうだ。ちなみに、わかっているとは思うが適性がなくてもその属性の魔法はつかえるぞ。じゃあ、さっそくやっていこうか。この道具は使い捨てではないが、一度使った後にしばらく時間をおく必要がある。なので、2グループに分かれてもらい、片方のグループは明日、調べることにする」

 先生がグループは事前に分けていたようで、俺と煌は明日調べるグループになった。

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